ヨコハマのヨコハマ
ヨコハマのヨコハマという言い回しがある。横浜に住んでる人はもちろん、神奈川県民全体でもわりと耳馴染みのある言葉だ。
県外の人に向けて説明すると、これは横浜のなかでも主に横浜駅周りの地域のことを指す言葉。
横浜市ってかなり広くて、県外の人がイメージするいわゆるようなお洒落な港町としての「横浜」の街並みって、18区ある横浜のなかの中区のエリアのみにほとんど集中してて、それ以外の横浜市は全国どこにでもある普通の都市と変わらない。
横浜駅があるのは中区のとなりの西区。横浜のターミナル駅だから繁華街ではあるけどお洒落感はなく、東京で言う池袋なんかと似たような雰囲気の駅だ。
今の家に住む前の2年半、僕はこのエリアに住んでいた。
横浜の中心地
僕が住んでいたのは、横浜駅から徒歩15分くらいの場所にあった国道1号線沿いのマンション。駅で言うと京急の戸部と相鉄の平沼橋が徒歩5分くらいで最寄りなんだけど、どっちも横浜から一駅で各停しか止まらないから、横浜駅まで歩いてしまった方が早い。
マンションの真下に市バス106系統の停留所があって、それに乗ると1本で桜木町、関内、横浜スタジアム、中華街、本牧、三溪園の横浜主要各エリアまで行ける。
ちなみに関内あたりまでは頑張れば徒歩でも行けるから、自転車使えばわざわざバス乗るまでもない。
いま考えても、ちょっとあり得ないくらい恵まれた立地だ。みなとみらい地区ではないけど、横浜人からすれば横浜の中心地といって異論はないと思う。
横浜のどこに住んでるの?
で、この頃よく使ってたのがヨコハマのヨコハマという言い回しだ。
最初に書いたように横浜市って広いから、「どこに住んでるの?」と聞かれて「横浜」と答えると、横浜市民からは「横浜のどの辺?」とさらに聞かれることになるんだよね。そのときに使える返しがこの「ヨコハマのヨコハマ」だ。
ちょっと自慢っぽくて鼻につく感じもあるけど、戸部とか平沼橋って言ってもピンとこない人多いから、こう言ってしまった方が早いんだよね。
ちなみに僕がこのあたりに住んだ翌年の春にコロナ禍が始まった。最初の緊急事態宣言から半年くらいは公共機関なんかが全部自粛モードだったから、とにかく近所をよく歩いたのを覚えてる。
さっきも書いたように主要観光地が徒歩圏だったおかげで、散歩してるだけでも退屈しなかったのはありがたかった。みなとみらいの方とか数えきれないくらい行ったからね。
いまは湘南の方に引っ越しちゃったけど、おかげさまで横浜の観光地側の地理にはだいぶ詳しくなった。
この前、野毛山にある横浜の中央図書館に用があって、その帰りに久々に戸部あたりによったので、少し懐かしくなって思い出して書いてみた。
今も楽しいけど、あの街に住んでた2年半もとても楽しかった。もう住むことはないだろうけど、気が向いたらたまにはまた散歩でもしてみよう。
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