DTMはやらない
去年思い立ってリズムマシンを買ったのをきっかけに、部屋の中に電子楽器が絶賛増殖中。そろそろデスクの上に置き場もなくなりつつありながらも、ローランド新作のS-1も買いたいし、他にもいろいろ買いたいものはある。
ここまで色々買うのであれば、DAW(Digital Audio Workstation)ソフト買ってDTMすればいいのにって話もあるんだけど、今のところはDTMにはあまり興味が湧いてない。
ハードウェア機材でしたいこと
そもそもハードウェア機材に興味を持ったのは、80年代後半〜90年代前半あたりのクラブミュージック黎明期〜黄金期の音楽の作り方を自分でも追体験してみたかったから。
シカゴハウスにしろデトロイトテクノにしろ、ゴールデンエイジまでのヒップホップにしろ、トラックメーカーたちはパソコンなんて持ってなくてシンプルな機材だけで音を作っていたんだよね。
Pro ToolsやCubaseなんかのDAWソフトが当たり前になった今では、ちょっとチープなサウンドなんて言われてしまうこともあるけど、結局こうやってシンプルな機材だけで作った音が、僕が大好きなクラブミュージックの音なのだ。
今回こうしてガジェットシンセに手を出し始めたのも、あの時代の音作りに自分でもトライしてみたくなったから。
実際にTR-8を買って他の機材を調べ始めるまで知らなかったけど、幸いなことに最近はマシンライブというパフォーマンスが一部でブームになってるらしい。それ用の機材として過去の名機も色々と復刻されているらしく、そういった復刻シンセを色々買った結果、結果いま僕のデスクはガジェットシンセで溢れてる。
そんな思いで機材集めを始めたので、今のところDTMには興味はない。当時っぽく音を作りたければ、当時の楽器を再現したハード機材を自分の手でいじるのが一番いいからね。
やろうと思ったらDAWでも似たような音作りは出来るんだろうけど、「直感で触ったっぽい音」をDAWで真面目に再現するのもなんかちょっと違う気がする。適当にシーケンス組んでつまみいじるだけで気持ちよくなれるTB-303のフレーズとか特にね。
ACID 4.0はいまだに利用中
ただし、僕がDTM全くやったことないかと言われればそうでもない。
実はSonic Foundry(現在はMagix)のACIDについては自作のコンピ制作用途で15年ほど使ってる。大学生の頃に手に入れたソフトを、社会人2年目で買ったWindows Vistaに入れて使い続けてるのでバージョンは4.0のままだけどね(笑)
波形で直感的に楽曲データを触れるので、曲初めのイントロ部分だけカットしたかったり、1ループ分だけ曲を引き伸ばしたかったり、自作コンピを作る上での小技レベルのエディットには使い勝手がとても良い。全体の音量バランス調整をある程度直感で出来るのも個人的にはポイント高め。
要は適材適所ということなんだろう。
半分ライフワークっぽくなってる自作コンピ作りに関してはLive Mixと言うよりも、ちょっと凝った仕掛けをして完成度を高めたいのでターンテーブルではなく、取り込んだ曲とPCを利用。
逆に電子楽器については、自室のデスクで往年の雰囲気を再現したいのでハード機材を利用。
どちらも食わず嫌いではなく、自分の中で棲み分けが出来ているので、僕のスタイルからするとこれで良いんだと思う。
ガジェットシンセって、基本的にはマシンライブ形式のパフォーマンスをする人や、過去にシンセ実機を使ってた人がターゲットだと思うから、僕みたいな新参ユーザーでパフォーマンス用途に使う気ないってパターンは、ちょっと珍しいのかもしれない。
だけどまぁ、これは僕の趣味だからそれで良いのだ。誰にも迷惑はかけてないし、こうして無駄を楽しむことこそが趣味の醍醐味なのだからね。
そのうちDTMに興味が湧くことはあるかもしれないけど、それまではもう少し電子楽器ハードのつまみいじりに精を出すことにしよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?