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アリス-へんてこりんのへんてこりんな世界-

エヴァの投稿を先にあげましたが、2023年の初めに行った展覧会は「アリス」でした。1月3日というお正月真っ只中。初詣と美術館の2本立てで、久しぶりに会う友人と着物で行ってきました。お正月だし混んでるか?と思ったんですけど、逆に空いていてビックリ、お正月からラッキーでした。ただ「コラボのHotelランチを奮発して食べよう!」という企みは『お正月はやっていない』という事で失敗に終わりました。残念

【アリス展】に行くにあたってストーリーを思い出そうとすると、あらすじは知っているけど、実はよく知らない。あれ?でも知ってるつもりになっていました。
私が憶えているのは小さい時に見たアニメだけ・・・しかもめちゃくちゃ可愛いイメージなんですよね。あと中学生の時に小説を読もうとしたんですけど、全然可愛くない世界観と挿絵に読むのを辞めたのは覚えていて、それ以来触れてこなかったと思います。因みにこれを書くにあたって、どのアニメだったんだろう?って調べたら1983年版の日本のアニメだと解りました。ずっとディズニーだと思ってました(^◇^;)でもストーリーがちょっと違う気がしないでもないのですが・・・昔過ぎてハッキリと思い出せません(-_-;)

アリスは作者のルイス・キャロルが知人の娘たちに即興で語った物語が始まり、その後本として発行されたそうです。ちょっと成り立ちが変わってますね。
展示の第一章は作品の成り立ち・作者・モデルになったアリス・リデルの生い立ちや本が刊行される過程・挿絵など原作のアリスの章です。

一章は3点以上の展示物を一緒に撮れば撮影可能というエリアで、このシステムは初めてでした

ルイス・キャロルが写真家だったのでアリス・リデルの写真があるのは当たり前かもしれませんが、1860年前後の写真が何枚もあるって凄い。日本でいうと1860年に桜田門外の変があった年なので、ちょっとしたカルチャーショックです。1851年に万国博覧会の第1回ロンドン大会が行われていますから、現在を思うと『日本頑張ったな! すごい進歩だ』!っとアリスとは関係ない事を思ったりしました(笑)
この頃の展示物として折り畳みしきの絵本『望遠鏡で覗くロンドン万国博覧会』が展示されいて、面白いので是非屈んで見て下さい。

天球儀!良いですね。好きです

生い立ちを読んだり写真を見たりしていると「裕福というが本当に富裕層だったんだろうな」と感じられました。
しかし、写真だけでなく通知表まであって、なんでも残ってるなぁと感心したのですが、『少女への手紙』という本で数々のラブレターが公開されていると友人から教えて貰いました(ロリコンおじさんのラブレターとも)良い意味での変人ぶりが読めて面白いとの事なので、また読んでみようと思います。

当時のグッズや挿絵の指示や案から実際に使われた挿絵など、見るものがたくさんあります。1つの作品に対して、よくこんなに残ってるものです。

カード・フィギュア・ビスケット缶

出版された「不思議の国のアリス」は1965年11月。本当の初版は同年6月。これは、挿絵を担当したテニエルが印刷に不満があるとの事で回収されたそうです。ルイス・キャロルは挿絵のテニエルに細かい注文をしたそうで、かなりのこだわりがあったのに、印刷はこだわらなかったのか?テニエルが気になったのはどんな事だったのか・・・ちょっと気になります。
挿絵は案と使用された挿絵の比較もあり、楽しく観れます。

二章からは原作から離れた「映画になったアリス」
無声映画も観れます!!無声映画ってチャップリンしか知りませんでした。アリスもあったんですね。
最初の8分モノクロ無声映画が1903年、そこから長編・有声・カラー・アニメと様々な方法&国でアリスの映像作品が作られてきた事が分かります。
アリスはファンタジーなので、作られた当時の最新の特撮技術で撮られたように思えます。なんせ身体が小さくなったり大きくなったりしますから、セットと等身大で撮るわけにもいかないですもんね。昔はCGも無いし、小さくなったり大きくなったり変身(?)するのを撮るだけで大変だったと思います。特撮技術は詳しくないけど、どうやって撮ってたのか想像すると楽しいものです。

余談ですが、展示の移動には白兎の足跡を追って行って下さいね。残念ながら小さくなれないんですけど・・・

白ウサギが見つかるか?

三章はアリスからヒントを得て描かれた作品も沢山展示されていました。
私のアリス像は「可愛い」ですが、他の登場人物が「意地悪」「優しくない」という想いもあります。まぁ、原作版を読もうとしたらアリスも意地悪だったんですけど、「意地悪」なところが海外の物語だなとも思ったりしてました(^◇^;)この「意地悪」な部分が陰となって psychedelicサイケデリックなアーティストに人気じゃないかと思います。
最早、アーティストが「アリスに影響を受けた」と言わなければ、アリスとわからない作品も数多く・・・予習が必要なコーナーかもしれない。
ただただカッコイイ!!作品が沢山あります。

そして、映像の次は舞台衣装もありました。
私と友人・別の機会に行っていた別の友人3人共が1番着たい衣装は白ウサギでした!!カッコイイです。あとは女王の衣装も着てみたいかも!!

マネキンに飾っていて、舞台の華やかさを感じることができました

この衣装の所までくると原作の雰囲気は頭の片隅に追いやられていて、現代のちょっとサイケデリックな雰囲気がアリスだ!!って感じがしてきました。「可愛い」というより「かっこいい」アリスの世界です。

その他、会場には3つのインスタレーション・アートを観れます。動画で撮るのも可です。
さて【インスタレーション・アート】って言葉を私は知りませんでした。なんぞや?と調べてみたんですけど、要領を得れませんでした( ̄▽ ̄;)
引用すると【空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術】らしいのですが、展示方法だったりだったり・・・まぁ空間アートなのかな?って思ったのですが、今回の3つの作品は映像・マッピングでした。空間?空間か?と最後の作品以外は思わないでもないですが、展示アートではあるか・・・う〜む・・・

私は3つ中では食器のインスタレーション(マッピングだと思うんだけど)がお気に入りです。動画をUP しようとしたのですが何故かできず・・・テオヤンセン展を書いた時にはできたので、出来るハズなんですけど・・・後に編集であげれたらと思います。
(追記:UP出来ました!!どうやら前回のは動画が重かったようです)

アリスはただの児童書に落ち着くのではなく、可愛い・かっこいい・サイケデリックにミュージカルにアニメに映画にと様々な形態で沢山の人たちによって、長い間発信され続けてきた作品は数少ないと思います。
「不思議の国のアリス」の原作は言葉遊びがふんだんに使われていて、英国のパロディやジョークが盛りだくさんらしいので、こういった色んな世界観に広がったんじゃないかと思います。英語を学ぶのにも良いとか。
原作・・・好き嫌いせず一度ちゃんと読んでみようと思います


2023.1.3. ハルカス美術館

原作はやっぱり「かわいい」じゃないな~と
今までのアリスのイメージが独特だったのかもしれないと痛感しました



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