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スイスワインの地④ Geneva:ジュネーブ


ジュネーヴは都会と郊外が混ざり合った土地で、国連本部やWTO本部から
わずか10キロのところにもワイン区画が点在します。
ただ、バスを使って向かおうと思うと1時間程度かかるため可能ならば
車が便利なエリアではあります。

個人的にはこのエリアでは、アリゴテやシャルドネ等を楽しみたいです。

United Nations Office of Geneva, Wikipedia

Genevaのスイスワインについて

  • Geneva広域のAOCと22のAOC Premier Cru

  • 小規模生産者が中心

  • 土壌が不均一のため、GameyやChasselasといった伝統的なブドウだけではなく、多様なブドウを栽培

  • 国際色豊かな客層に対して独創的で個性的なワインを幅広く提供

Genevaの生産地について

Genevaのブドウ畑は、穏やかな気候と、粘土・チョーク・砂に富んだ
様々な土壌に恵まれ、自然に3つのエリアに分かれています。

  1. レマン湖右岸エリア
    Genevaの中で最も広く、多くのブドウ栽培農家とワイン生産者が集う。

  2. ローヌ川とアルブ川に囲われたエリア
    350ha程度のエリア。

  3. レマン湖左岸エリア
    300haに満たないエリア

レマン湖直前の合流地点。左がローヌ川、右がArve(アルブ)川。
アルブ川はモンブランが水源のため、ミネラルで白濁します。

Genevaのブドウ畑はJura山脈やPre-Alps山脈が近く
レマン湖・ローヌ川・アルブ川の影響を受けるためMicrocrima(極小畑)がモザイク状に広がります。
土壌が多様であるためブドウ栽培農家さんは常に新しい品種の試行を重ねています。

CADASTRE DES APPELLATIONS DES VINS GENEVOIS (AOC)より モザイクの参考。
栽培農家さんによって設定され、ブドウの樹が登録される形式です。

Genevaは白ブドウではChasselasが主流品種ではあるものの
Charddonayといった国際品種でも国際的に評価されています。

黒ブドウでは、Gameyによって非常に骨格のしっかりしたワインが作られます。ただ、近年はPinot Noirもその人気から台頭してきました。
Pinot Noirからは比較的ジューシーな赤ワインが生産されます。

GenevaのAOCについて

Genevaにおいて原産地統制呼称(AOC)は、1998年12月7日のブドウ栽培とワイン輸入に関する条例(916,140)と2000年6月28日のジュネーブワインに関する規則によって規定されています。
上述したように、Geneva広域のAOCと、22 AOC Premier Cruが存在します。

他のエリアに比べると、比較的統制が緩いかもしれません。

  • AOC Premier cruの場合、80%のブドウがそのエリアのブドウであること

  • AOC Genevaの場合、75%のブドウがそのエリアのブドウであること

AOC Geneva
AOC Premier Cru Coteau de Chevrens
AOC Premier Cru Côtes de Landecy
AOC Premier Cru Coteau de Lully
AOC Premier Cru Coteau de Collex
AOC Premier Cru Coteau de Bossy
AOC Premier Cru Coteau de la Vigne blanche
AOC Premier Cru Coteaux de Dardagny
AOC Premier Cru Coteau de Genthod AOC Premier Cru Châteaz du Crest
AOC Premier Cru Mandement de Jussy
AOC Premier Cru Grand Carraz
AOC Premier Cru Domaine de l'Abbaye
AOC Premier Cru Côtes de Russin
AOC Premier Cru Coteau des Baillets
AOC Premier Cru Coteau de Bourdigny
AOC Premier Cru Coteau de Choully
AOC Premier Cru Coteau de Peissy
AOC Premier Cru Coteaux de Peney
AOC Premier Cru Château de Choully
AOC Premier Cru Rougemont
AOC Premier Cru La Feuillée

Oechsle指標も、Vaudと比較して低めです。(後日日本語追記します。)
こちらからは、Genevaではスパークリングワインに対しても
規制があることがわかります。

Republic et Canton de Geneveより

Oechsle指標とは:
°Oe = <1ℓの果汁(20℃)の質量> ー <1ℓの水の質量(1 kg)>
例:1ℓの果汁の質量が1070gだと、Oechsle指標は70°Oe。
この質量の差は果汁中の溶解糖によるため、ブドウの熟度や糖度を示す。Oechsle指標が高いほどアルコール含有量が高くなる。

ブドウ糖度の規制が緩い一方で、ブドウの収穫量の規定もありました。
ワイン用のブドウの重さは約150g程度といわれていますので
一本の樹に対して10房未満のブドウを収穫します。

Republic et Canton de Geneveより

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