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ロストバゲージ@ジュネーブ空港

 正確にはDelayed Baggageだったのですが、いわゆるロストバゲージを初めて体験しました。この滞在で最初のトラブルでした。

ロストバゲージの判明

 ローザンヌまでの道のりは、成田→チューリッヒ→ジュネーブと乗り継ぎ、そこから鉄道で向かうというものでした。航空会社はどちらもスイスインターナショナルエアラインズです。成田でスーツケースを2個預けて出発し、北極圏を経由した約15時間の飛行の末、同日夜にチューリッヒに到着。無事に入管を通過し、いったん空港を出て市内で宿泊します。この時点でいろんな人に問題なく入国できた旨を連絡し、翌日の便でジュネーブへと向かいました。

北極圏のグリーンランド上空を通過しました。

 ジュネーブ空港に到着後、荷物が出てくるのを待ちます。1つ目はすぐに出てきたのですが、もう1つがなかなか出てこず、そのまま吐き出しが終わってしまいました。ロストバゲージが判明した瞬間です。目の前にあったBaggage Claimへ報告しに行こうとすると、航空会社からも荷物不着の連絡と手続きの案内が送られてきました。どちらで手続きしても同じとのことなので、オンラインでカバンの特徴などの情報を入力し、登録します。荷物の受け取りは空港まで取りに来るか、指定の場所に送ってもらうかを選べたので、滞在予定の施設に送るよう指示しました。さっと調べた限り、いまどき完全にロストするようなことはほとんど無いようなので、すぐに見つかるだろうと思っていました。無事に届いた方のスーツケースをカートに乗せ、鉄道駅へと向かいます。

スーツケース破損の判明

 空港駅に到着したので、スーツケースをカートから下ろし、歩いて列車へと向かおうとしますが、どうもスーツケースの転がりがよくないことに気づきます。ひっくり返してみると、キャスターの1つが取れかかっていました。すでに税関を出た後なのでクレームが受け入れられる保証はないのと、キャスターの破損が航空会社の過失と認められるのかも不明でしたが、とにかく到着エリアへと戻ってみます。外から中のインフォメーションセンターにつながる受話器があり、事情を説明するとすんなりと通してくれました。Baggage Claimへ再び足を運びます。
   職員に破損を説明するとすぐに確認し、航空会社への報告書を作成した上で2つ選択肢を提示されました。1つはオフィスにある同等のスーツケースとの交換で、それでよければ話はそれで終了、もし不満なら後は航空会社と1対1での交渉とのことです。ただ、持ってきたスーツケースはどうみても安っぽく、持ってきた職員も「正直言って選ばない方がいい」と親切にアドバイス(?)してくれたので、後者を選びます。破損部位の写真などの登録を済ませ、壊れかけのスーツケースを引いて空港を後にしました。長期滞在なのでまだ余裕をこいていられましたが、例えばこれが1週間の旅行だったらと思うと恐ろしいです。なお外れかかっていたキャスターは、その後ローザンヌの石畳と坂に敗れあっけなく脱落してしまいました…

スーツケース交換

 破損の登録をした翌々日ぐらいにメールがあり、「you are entitled to a new suitcase!」とのことで、新しいスーツケースがもらえることに。Dofi1920というこうした事案に特化した業者があり、そのサイトで使えるVoucherとプロモコードが貰えました。といっても全部定価なので、同じ商品をAmazonで調べると半額ぐらいで売ってるようなものも混じっていますが、とにかく1つ選んで購入します。その後2週間ちょっとで無事に届きました。

ロストバゲージ発見

 ロストしたスーツケースの連絡はなかなか来ませんでした。積み残しなら翌日ぐらいには届くんだろうと勝手に思っていましたが、3日経ってもなしの礫でした。本当にロストしたのだろうかと不安を抱えながらの研究滞在スタートとなりましたが、4日目の午後にようやく連絡が来ました。登録した特徴と完全に一致するスーツケースがチューリッヒ空港内にあったとのことで、その日のうちにジュネーブ空港まで運ばれ、翌日午前中には手元に無事届きました。ケースを開いてみると、「持ち主や行き先を調べるため開けました」と書かれた紙切れが入っていました。どうやらタグが途中で取れてしまって、完全に持ち主・行先不明の荷物になっていたようです。イニシャルの英字シールやベルトをつけていたので、まだ特徴が分かりやすい方だったと思います。行き先を書いたネームタグを自分でもつけておけば、もう少し早く見つかったのかもしれません。
 教訓としては、こういうことが実際に起こりうるので、手荷物遅延の補償までしっかりついている海外旅行保険に加入するべきです。大手でも最安プランを選ぶとついてないことがあります。

スーツケースに入っていたお知らせです。ケースはジッパー式で、引き手をロックで動かないようにしていましたが、向こうもプロなので破壊することなく開けることができたみたいです。

まとめ

預けたスーツケースが2個ともトラブルに見舞われるという、おそらく稀な経験でした。落ち着いて対応するしかないですね。


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