2024/6 映画・ゲームまとめ

映画
・最後まで行く(2015)

 飲酒運転で人を撥ねるという失敗をしたあと隠蔽してしまって、それがバレるかバレないかの瀬戸際を走り続ける映画。いや〜な緊張感が漂い続けるから、結構観るのしんどかった。ただ主人公に不屈の精神があり、カーチェイスや暴力が洗練されているのでおもしろかった。日本であんだけ汚職とか違法風俗店経営してる警官をフィクションで出すとリアリティ無いと言われそうだけど、韓国だとあれは有り得るラインなんだろうか。だとしたら、警官の権力すごいな。本当になめらかに暴力が出てくる。日本の映画ではあんなに日常パートで暴力出ないので、巡査の頬を叱責の意味で平手打ちする主人公にびっくりした。

・蛇の道(1998)

 新島と宮下の間で醸される雰囲気がとても良くて見入った。新島は宮下を保護者のように甘やかし、指導者のように導いている。宮下は「新島さんはなんでこんなに協力してくれるのだろう」と疑念を持ちながらもそれに甘えて、心の拠り所として心酔し、そして怖がって自分はあなたの役に立っているよね?(だから私を見捨てないで)と阿る。
 新島は犯罪に手慣れているように見えたけど、実際は素で頭が良くて、宮下以上に復讐の執念に燃えていたから、入念に準備をしているだけだった。
 わからなかったことは結構多い。数式に頭良さそうに見せる以外の意味があったのかと数式会合の人たちが何をしようとしていたのか、宮下の娘ではないみたいな回想シーンが挟まっていたのは何?とか。
 構図の良さで「そうはならんやろ」を全て薙ぎ倒している。好きなタイプの映画だった。

・トップガン

 空中戦大好き倶楽部に新規入会します。1秒未満の判断で勝敗が分かれる緊迫感と重力を感じさせない動きの軽さがすごく良かった!戦闘機かっこいい。
 ピート・マーヴェリックは直感と衝動で飛んでると言われる天才型なんだけど、戦闘機に乗ると無謀で浅慮になってしまうのが欠点で、それを受け入れてくれていたのがグースだった。ピートがトラブルを起こす→「もうしない」と誓う→「わかってるよ」と許すを2回やって、3回目はグースが死んでしまってもう謝れなくなった。その喪失であわや二度と戦闘機に乗れないかまで行ったけれど、父の死の真相を教官から教わってまた戦闘機に乗ることを決意する。最後の戦闘は熱かったね〜アイス機を守るためにギリギリまで引きつけるのとか、アイス機の後ろに張り付いている敵機を優先して処理するのとかがかっこよかった!
 グース、まじで良いやつだった……特徴的なヒゲを生やしていてくれてありがとう。おかげで見分けがつきやすかったです。

・トップガン マーヴェリック

 若い頃の無謀さは本当に衝動のおもむくままだったけれど、30年後の今作での無謀さは誰かのための無謀さだった。それは有人機に関する仕事をしている仲間たちだったり後進の若者たちだったり、グースの息子だったり。
 バーでピアノを弾くルースが、過去の楽しかったグースとの思い出そのままで綺麗だった。死んでしまったグースとの思い出は冷凍保存だから色褪せてくれない。いつまでも美しいままだ。
 戦闘機の演出は前作の方が好き。あえてなのかも。華々しさより堅実さという印象だった。

ゲーム
・DREDGE

 不穏なテキストが楽しい釣りゲームだった。止め時見失うほどおもしろい。奇形種が時々釣れるんだけど、その造形の気味悪さがまた良い。

・アサシンクリード ヴァルハラ

 イングランドを平定し、古き結社を壊滅させた。チェオベルトもフンワルドも死んだのが悲しい。良い感じのサクソン人はみんな死ぬ。
 アルフレッド王のcvが子安さんで豪華だ。すっごく良い声でした。穏やかだけど食えない男で賢くて敬虔なキリスト教徒、他教徒には冷酷。身分隠してパン焼きを村で教わってにこにこ静かな暮らしを満喫してるのめちゃくちゃ可愛かったです。
 プレイ時間の半分くらいは閂を壊してた気がする。小さい宝箱ぐらいはスッと取らせてくれ。この家の住人はどこから出入りしてるんだ?!みたいな構造はやめようよ…そこはめんどくさかったけど、それぞれの地域での物語はバラエティに富んでておもしろかった。

・Portion Craft

 微調整が難しい〜効果の高いポーションがマップの別のところにあるんじゃなくて目的地への近さであって、それが難しい。デジタルじゃなくてアナログ的な調整を求められるのが、実際に調合してるようなプレイ感になるんだろうな。
 黙々と集中してできるゲームと聞いて買ってみたんだけど、いまいちハマってない。う〜む。材料無制限にしたらゆるーくなって試行錯誤に集中できるかも。材料足りなくなるのが怖くてチャレンジのハードルが高い。

・嘘つき姫と盲目王子

 童話みたいな世界観と王子とは基本的に手を繋いで移動するところが気に入った。手を繋ぐゲーム好き。ICOとか絶対絶望少女とか。2人で移動するのがいい。寂しくないのと「この子を無事に目的地まで連れていかないと!」ってやる気が出る。
 アクションゲームは苦手だけれど、諦めずに何度も試行していたらできた(王子の命はたくさん散った)。LIMBOよりは簡単です!あれはクリアできてないので……
 魔女が記憶を消した狼をそのまま王子の前にポイって置いとかなくてよかった。その場で王子が食われて胸糞エンドになるんじゃないかとめちゃくちゃ警戒した。ちゃんと最後まで童話チックなテイストを維持していた。

・聖剣伝説3

 王道アクションRPGだった。1週目はホークアイ、リース、アンジェラでプレイ。回復技を持ってない3人なのが後からわかってクリアできるか心配になったけど、大丈夫だった。(ローラント城、月の神獣は勝てなくて難易度下げた)全体的にカジュアル寄りな雰囲気で気楽にプレイできる。ダンジョンがサクサク攻略できるのが楽しかった。
 シナリオも王道ではあるんだけど、細かいところは甘め。2週目はシャルロット、デュラン、ケヴィンでプレイしたのだが、ケヴィンは犬を蘇らせる目的で光の司祭に会いに行き、誰にも「それは無理だ」と言われていないし、その後の動機も「犬を蘇らせる」のままなのに死を喰らう男に会った時に「騙したな!」と言う。勝手に諦めるな。
 でも6人中どの3人を選んでも大枠のストーリーがきちんと流れるように組むのがすごい。誰がどの情報を持つのかの差分がかなり多く、丁寧に作られている印象を受けた。シナリオの甘さも今回のリメイク由来ではなくて原作由来な気がする。キャラの衣装の作り込みやマップデザインもかなり良かった。2週して全員可愛いし好きになった。ホークアイとシャルロットは主人公に選んだのもあって特に好き。

・Glyphica: Typing Survival 体験版

 steamのnextフェスで。今年の後半ぐらいに発売予定らしい。タイピングでやるヴァンサバライクゲーム。おもしろかった。もう一回だけやろうを繰り返してしまう。ヘボン式の入力を求められるのが馴染みなくてミスしまくる。12分ごろから地獄のような様相を呈してきて急激に難しくなる。

・レイジングループ

 めちゃくちゃおもしろい!人狼ゲームをモチーフにした和風ホラー風味のノベルゲーム。
 そして房石陽明にめろめろになってしまった。私とフィクション男の趣味が合う人におすすめ!!
 人当たりが良くて胡散臭くて外付けの倫理観しか持ってなくて口の上手い男〜〜〜〜〜!!!!信用75!!(心理学持ちの登場人物には詐欺師っぽいと思われているのでこの数値)するっと人の懐に入るのが上手い!絶対好きになっちゃいけないわるいおとこなんだけど、もう手遅れです。大好き…………「あなたは誰なの?」って問を登場人物に投げ掛けられる系主人公………………
 隠しエンド1の房石陽明、顔が良い〜〜悔しい〜〜絶対それどころじゃないのっぴきならない状況なのに覚悟決まりきってるがゆえに人の良い笑みを浮かべてるの良すぎ。

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