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友達のこと。

Angelaはわたしがロンドンに8ヶ月留学していた時の友達だ。
その時わたしは、祖父の生前贈与金の母からの流入とブラック環境で働いて使う余地のなかったお金を使ってロンドンに行っていた。
本当ははじめ、英語環境でプログラミング習って外国で働こうかと思っていたのだけれど、英語学校で自己紹介のために自己分析を続けるうちに、それまでしていたインターネットのマーケの仕事が好きなんだということに気づいてしまい、進路変更をやめてしまった。
まあそれはそれとして。
彼女は本当に人懐っこくて可愛い子で、お互い拙い英語で一生懸命話していた。歌は上手かった。
やがてお互いの国に帰って、彼女は歌手になり、わたしはデジタルマーケの仕事を続けている。
彼女が女性のパートナーと結婚したときは驚いた。全然そんなそぶりがなかったので。でもそれはわたしにとって,彼女の情報として更新・消化されていて。
わたしは彼女の性的嗜好を知る前から彼女が好きだし、知った後も彼女が好きだ。それだけのことだと思う。
その部分は私との交流に無関係できているから。
出会って20年経った今年のわたしの誕生にもまた彼女はメッセージをくれた。
聞けば、洪水で不便な日々を過ごしているという。イスラエルによる民間人虐殺で、海外ニュースを遮断している間にそんなことがわたしの友達の起こっているとは。
どんなに辛くても、知らないといけないことはあると思った。
彼女は私にとって、心の柔らかい部分の柔らかさが似ているという点で、得難い友達なのだ。

マイノリティである自覚があり、いわゆる発展途上国に生きる彼女の透徹した視座は、万事もやもやしているどっちつかずの自分に喝を入れてくれる。
彼女の友情に値する人間でありたいと思う。

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