あなたは何も悪くない 自己受容の道
私たちを精神的に追い詰める負の感情の一つに「後悔の念」があります。
「あの時、あんな失敗をしていなければ・・・」あるいは逆に「あの時、勇気を出してあれに挑戦していれば・・・」なんて思いが湧きあがって来て、悔しくて眠れなくなった人は少なくないはずです。
この手のニガイ記憶は、私たちの心を延々と圧迫し続け、自己肯定感を延々と低下させてしまう大きな原因にもなります。だから「後悔しないような生き方をすること」は、我々の人生のクオリティを保つのに、とても重要なポイントになって来るんですね。
一般的な自己啓発本であれば「失敗した時の後悔よりも、行動しなかった時の後悔のほうが後々まで残るので、失敗を恐れず思い切って挑戦しよう」などと書かれていることが多いですよね?
確かに心理学的な調査によれば「仕事上の失敗」の記憶は時間とともに徐々に薄れて行き、数年で消え去りますが、逆に「挑戦しなかった後悔」の記憶は、時間の経過とともにどんどん大きくなると言われています。
仕事でミスをして減給処分になったとしても、別の仕事で成功すればすぐに名誉挽回することができますが、「好きな異性に告白しなった後悔」は、後で「頑張ればひょっとしたらうまく行ってたかも」という妄想とともに、いつまで経っても心に刺さったトゲのように残り続けるのです。
だから「たとえ無謀な挑戦だと分かっていても、敢えて困難に立ち向かう必要がある」という話には、それなりの根拠があると言えるんですね。
でも、そんなどの本に書かれているような陳腐な一般論を語るぐらいなら、私がここでワザワザ時間を割いて文章を書く意味はありません。
これから私がご説明することは一般常識からはかなりかけ離れていますが、運命学の観点から言えば「ド正論」なので、ぜひ耳を傾けてくださいね。
実は、私たちが過去に勇気を持って行動できなかったのは「運命によってそのように決められていたから」なのです。好きな人に告白できなかったのも、競争率の高い第一志望の大学を受験しなかったのも、自分の小説をコンテストに応募しなかったのも、それはすべて「運命の計画によってあらかじめ決められていたこと」ですから、仮にタイムマシンで過去に戻る方法があったとしても、やはりあなたは「やらない」のです。
つまり、その決断は「唯一無二の選択肢」だったわけですから「一切、後悔しなくても良い」のですね。
自己啓発系の人はすぐに「根性を見せろ!」「自分の力で夢を掴め!」「人生は戦いだ!」などと煽って私たちの尻を叩こうとしますが、赤信号の出ている横断歩道を渡れないのと同じように、私たちはどうしても足を一歩前に踏み出せない心理的な事情があるのです。行動できないのは「できないようにプログラムされているから」であり、そのプログラムを忠実に実行しただけのあなたに道義的な責任はありません。
要するに「あなたは何一つ悪くない」のです。
自己啓発系の本や動画は、確かに見ていると心が高揚しますし、一時的には「よっしゃー!やるぞー!」って気になりますが、頑張り続けられなかった時、すぐに「だから私はダメなんだ」という自己批判に反転してしまう恐れもあります。
これは「引き寄せの法則」を信奉している人達にも同じことが言えるでしょう。彼らによると「心で強く願えば何でも叶う」のだそうですが、もし叶わなったら「本人の願う心が弱いから」ということになってしまい、結局これも「自己責任論」の一つでしかないことが分かります。
実は、この宇宙には「7つの法則」が存在し、「引き寄せの法則」はその中の一つを担っているに過ぎません。引き寄せの法則が無条件で発動するのは、それ以外の「6つの法則」に対して矛盾がない場合のみであり、一つの法則が単独でこの世界の命運を変えられるわけではないのですね。
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