スメタナ「モルダウ」~福間洸太朗(編曲・演奏)~

「ぞっとするほど美しい」
それがこの演奏への私からの最大の賛辞です

心の奥深く、闇の中でそっと飼っている狂気をふいに撫でられた時
人は心を揺さぶられたと称するのかもしれません

そして芸術家とは
そうして隠し持っているその闇と狂気の元に
何の躊躇も遠慮もなくズカズカと土足で踏み込んできて
白日の下に晒していく存在なのかもしれません

この音楽が直接的に狂気を表している訳ではないけれど
何度も何度も繰り返し聴きたくなる理由をぼんやりと考えているうちに
「人の心を容赦なくえぐる音楽は残酷なほど美しい」
そんな思いに至るきっかけを与えてくれた演奏でした

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