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|astrology|ふたご座のおはなし


火地風水、めぐる、めぐり。


火(エナジー)が地(感覚)に降りるのなら、そこに風は立つ。

感覚をキャッチするとき、言葉が生まれる。

その言葉は《ひとつである空間》をわたってゆく。





ふたご座は、風のサインをはじめます。



桜の季節。遠いところ、見えない場所にある桜の木の花びらのたくさんが、風にのってやってくるのを見ていました。

あたりまえのこと、かもしれないけれど、それをよーく感じてみると。

空間が、ほんとうに空っぽで何もなかったら、花びらを運ぶことさえできないはず。

花びらたちがこうして、見えないところから運ばれてくるのは、空間が満ちているからこそで、空間が動きを得て風となることで、そのことが伝えられるように感じたのです。



花びらは、その証(あかし)。

だからきっと、言葉はそのようにあるものなのでしょう。



風、思考、言葉。



現代という世の中は、情報過多であり、知識過多であり、つまりは思考過多であり。

あまりに大量のそれが発せられ、飛び交い、絡まりあって、《風》本来の様子は見えにくいのかもしれません。



思考は、分けるもの、である。

「あれ」と「これ」、「あなた」と「わたし」、「そちら」と「こちら」、「過去」と「未来」、違いを見つけて分けてゆき、分けて離して遠ざけて、ラベリングすることで知ってゆき、それが知識となってゆく。

ふたご座の双子、仲良しのカストルとポルックスが、不死性の有無によって分かたれそうになったように。



思考は《世界》に触れる手立ての、その一部である。



ただ、バランスを欠いて過剰になり、多くを占めようとするのなら。

乾燥し尽くしてバラバラになってしまうモノのように、分けることの過剰さ、分離の過剰さによって、あれこれは、あまりにもバラバラになって遠く離れてゆく。

それでも思考は、思考することでどうにかしようとする。知識は、情報は、増えるかもしれない。けれど、増えるほどに、さらに分離分散してゆく。

ハラハラと散り散りになって。空間がひとつであったことを、忘れてゆくのかもしれません。



火(エナジー)が地(感覚)に降りるのなら、そこに風は立つ。

感覚をキャッチするとき、言葉が生まれる。

その言葉は《ひとつである空間》をわたってゆく。




思考を、本来の、そのシンプルさへかえすとき。

言葉は、限りなく詩的なのです。

すると、まるで花びらのようにやわらかな言葉たちは、ひとつであることを思い出している空間へ飛び立ち、舞い、やがてそのやわらかさのままに舞い戻ってくるのです。



こうして、ふたごの世界から舞い上がる、花びらたち。

風の世界の次のシーン、てんびん座の領域からは、「あなた」を見つけ「わたし」とむすぶ、たくさんのやわらかな花びらたちが描く軌跡が見えているようなのです。



この季節も、よき旅を。




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