【感想】ハマスホイとデンマーク絵画

2/24に行ってきました。以下感想。

作品としては、《夕暮れ》ユーリウス・ポウルスンが一番好きでした。が、残念ながら画像が無いので現物を見に行ってほしいです。確か、木が一本立っていて、それに逆光で光が差し込んでいて、その光の玉がぼんやりと浮かんでいる感じの絵だったと思います。その光の感じがとても美しくて、見ているこちらを穏やかな気持ちにさせる絵でした。

全体的な所感として、穏やかな気持ちにさせてくれる絵が多いなという印象でした。展覧会チラシにもある「現代のデンマーク人が大切にしている価値観”ヒュゲ”(hygge:くつろいだ、心地よい雰囲気)」というのが感じられる絵が多かったです。

ハマスホイ等の部屋の絵画は(ADHDから見たら余計なのですが)整ったシンプルな部屋であり、そこは寂しさももちろん感じられますが、どこか穏やかな光を感じられる空間になっており、そこに何気ない日常感を感じられます。そこに前述のヒュゲを感じられるのでしょう。

ここからは気に入った絵画の紹介です。前述ウェブサイトの展覧会構成のところから、絵を見れます。

ピーザ・スィヴェリーン・クロイア の 《スケーイン南海岸の夏の夕べ、アナ・アンガとマリーイ・クロイア》は、スケ―インの風景の風景に、空から降り注ぐ青い光が満ち満ちていて、海も空も海岸も遠景も全て青に包まれていて快晴を感じられます。

ヴィゴ・ヨハンスン の 《きよしこの夜》は、まさにヒュゲを感じられる、クリスマスの一日の光景が描かれています。クリスマスツリーの飾りから来る光がクリスマスツリーを囲む子どもたちを穏やかに照らします。

ヴィルヘルム・ハマスホイ の 《農場の家屋、レスネス》は寂しさを感じられる程の誰もいない空間の広がりがある絵です。澄み切った空と真っ白な地面が空間の広がりを更に感じさせます。

同じく ヴィルヘルム・ハマスホイ の 《背を向けた若い女性のいる室内》は、整ったシンプルな作りの部屋に女性の後ろ姿のある絵画ですが、女性がこちらを向いていたら、完全に女性が主役の絵になっていたと思います。今、女性は後ろ姿であるからこそ、静物と同じ役割を果たしているのであって、こちらをむいていたら女性の絵として成り立ってしまいます。あえて、女性を後ろ姿で描くことによって、室内画として成り立たせたのでしょう。

オススメ度は★★★★星4つ(満点5)。現在コロナウィルスによって、臨時休館していますが、開館したら是非行ってみてくださいね。

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