#20.だからこそ、ワインでやり過ごすしかないときもある/Adele - I Drink Wine

おはようございます。今回は後悔と反省をめぐる話。後悔と反省は人間が日々抱いてしまうもの。そりゃ後悔なんて抱かないし、反省だってしないという人もいるかもしれないけど、そういう人はなかなか信頼できないですね。少なくとも友達になりたいとは思わない。

ある意味、後悔と反省だらけの日々であり、そして人生だからこそ、そこから人間の深みというか、そういうものが出てくると思うんだけどな。そういうものがない人ってやっぱり薄っぺらいなと、思うんだけどどうだろう。

今日は2022年12月7日にTwitterに流したツイートの大幅加筆修正版となります。


頭では正しい行動を取らないといけないとわかっているのに、まったく逆の行動を取ってしまうってことがありますよね。部屋の掃除をしなきゃいけないのにネットで時間を費やすみたいな。あるいは、小説を書かないといけないのにゲームばっかりやってしまうとか。

後悔と反省というのは、われわれの人生に常につきまとっています。人間は常に正しい選択肢を選べるわけでもないし、正しい方向に向かって行きたいと願っても、なかなかまっすぐ進めないどころか、寄り道迷い道だらけで最後には方向さえ見失うこともあります。

だからこそ、人間は後悔と反省をするのかもしれない。実に人間らしい心の動きです。ところで、動物は後悔や反省をするのかな。どうなんだろう。身近にいるペットなんかを見ても、あまり後悔も反省もなさそうな感じです。気楽と言えば気楽なんだろうけど。

言い換えると、後悔と反省をするからこそ人間なんだと言えるような気もします。人間はいったいいつから後悔と反省をするようになったんだろう。と、壮大な疑問なんか思い浮かべてもわたしの手には負えないけどね。

さて、ひとくちに後悔と反省と言っても、人間がそんなネガティブな心の動きにどう対処するのかは、人によって千差万別。ひたすら落ち込むとか、紙やスマホに改善点を書き出して注意するとか、あるいはアルコールを飲むとか。

Adeleの"I Drink Wine"は、まさにアルコール。特にワインを飲んで後悔と反省をやり過ごそうとする一曲。

Adele - I Drink Wine (Official Video)

後悔と反省を抱くということは、自分なりになんらかの努力や創意工夫をして、それでも上手くいかなかったときにやってきます。

結婚(恋愛でもいいんだけど)にたとえると、それはまさに高い山を二人で登ろうとするようなもの。けど、山を登れば登るほどに相手の性格や本質的な部分が見えてきて、そんな相手の期待に合わせて自分を偽っていると気づくこともある。

そんなとき、大きな後悔と反省を抱いてしまうのはしょうがない。自分の見る目がなかったとか、相手に合わせられない自分を責めたりとか。でも、けっきょく自分は自分のままでしかいられない。だからこそ、関係に終止符を打つという結末がやってくるわけです。

そんなとき、この曲の主人公はワインでやり過ごそうとしています。

冒頭の繰り返しになるけど、人間は常に正しい選択肢を選べるわけでもないし、正しい方向に向かって行きたいと願っても、方向さえ見失うこともある。だからこそ、人間はときどきワインでやり過ごすしかないときもあるのかもしれないね。


※ひつじのはなし|Good Morning! Musicは、水月羊(the Maverick Black Sheep)が大胆不敵にも音楽(主に洋楽)エッセイを書こうという目論見と試みです。洋楽の曲を聞いての感想や解釈のエッセイ、コラムとなります。気になった曲の歌詞の意味はそれぞれ訳してみてください。また違った見方ができるかもしれません。


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