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#47.自分だけの「ルール」/London Grammar - House

おはようございます。なんだかここ数日、空気に微妙な梅雨の雰囲気が混じってきています。わたしの住んでる地域は梅雨入りしたので当然と言えば当然なのですが。雨が降るのはしょうがないけど、この湿気さえなければ! という思いを毎年しますね。

さて、今回からこのマガジン"Good Morning! Music"は、隔週連載になります。一週書いたら次の週は休み、みたいなペース。基本的には新しく書いた記事となります。

基本的にはって書いたけど、以前、X(旧Twitter)に流した文章がパソコンから発掘されたときは、それを基本的ではない場合に流すかもしれないし、気が向いたときには特別編を書く、みたいな意味です。とにかく今度とも、お楽しみいただければと思います。


仕事でも学校でも、そして家庭でも他の人と関わり合うことばかりですね、当たり前ですけど。そういう他の人との関わり合いの中では、自分のルールを押し付けてばかりはいられないのも当たり前。

ここでの「ルール」とは、その人なりの習慣とか決まり事、あるいはなんとなくそれをいつもやらなきゃ気が済まない、みたいなことかな。たとえば、靴下は右足から履くみたいなことや、食事のときでもスマホの電話に出ちゃうみたいなこと。

家庭だけじゃなくて職場や学校でも、集団で守らなきゃいけないルールではなく、誰もが人それぞれの個人的なルールを持っている。メールを送ったら電話して確認しなきゃいけない人とか、あるいは自分では絶対にコピー用紙を補充しない人とかね。

そんなルール、その人の中ではそれなりに合理的で正当な理由もあるのだろうけど、一方で他の人から見ればずいぶんと奇妙なルールを持っている人もいます。上記に書いたように、メールのあとに電話しなきゃいけない人とかコピー用紙を補充しない人みたいな。

もちろん、他人のルールを押し付けられるばかりでもいられないので、自分のルールと他の人のルールとをどう折り合いをつけていくか、ということが集団生活での基本だけどさ。それが簡単にいけばいいんだけど、なかなか難しいよね。

変なこだわりというかプライドみたいなものまで絡むと、ますます人間関係がややこしくなります。

一方で、そういう社会生活を送る上で、ときに他人から見れば変な「ルール」だけじゃなく、自分だけのささやかな「ルール」みたいなものを持っている人もいるのではないでしょうか。

たとえば、仕事帰りにはひと駅分歩くみたいなことから、毎週水曜日にはカフェに寄って読書して帰るみたいな、自分の体や心を健康的に保つためのルール。他人の「ルール」に疲れたら、自分だけの「ルール」で、自分の心を穏やかにさせるのも必要なこと。

London Grammarの"House"もまた、ある意味ではひとりになって、自分だけのささやかな「ルール」で心を穏やかにすることを歌っています。たとえば、「星と一緒に座るために空に登る」みたいな「ルール」を。

・London Grammar - House (Official Video)

「星と一緒に座るために空に登る」というフレーズは、自分の想像の中に生まれるイメージであり、そこは誰も立ち入ることができない自分だけの深い想像の場所。自分の最も深い内省の中で、自分だけの街をつくっていつまでも若くいようと決意します。

考えてみれば、自分の想像の中には他人が立ち入ることはできないし、そうしなければ自分だけの街を築き上げることもできない。ある意味で想像力には、自分だけのささやかな「ルール」がもたらす心の穏やかさ、みたいなものが必要なのかもしれないね。

そんな自分だけの「ルール」がもたらす場所は「自分の場所」であり「自分の家」。それは物理的な家でもいいし、自分の想像の中にだけ存在する「自分の家」かもしれない。

そういう自分だけのささやかな「ルール」を大切にしよう。そういうメッセージを感じる一曲です。


※ひつじのはなし|Good Morning! Musicは、水月羊(the Maverick Black Sheep)が大胆不敵にも音楽(主に洋楽)エッセイを書こうという目論見と試みです。洋楽の曲を聞いての感想や解釈のエッセイ、コラムとなります。気になった曲の歌詞の意味はそれぞれ訳してみてください。また違った見方ができるかもしれません。


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