【徒然エッセイ】暖房つけてガサガサ、つけずにガタガタ
暖房つけてガザガサ、つけずにガタガタ
【諺】
・筋が悪く、どちらにしても上手く
いかないことの例え。
・転じて、どちらでも良い、の意。
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風邪を引いている。一昨日から。
最高38度まで出た熱が今朝はようやっと引き、今は6〜7度台をゆうらりと行き来している。
直接のきっかけは、先週の北海道旅行だろうなと思っている。
4泊5日。一月前から有給をとり、航空券と老舗ホテルのセットになったプランで予約をした。
素泊まりとはいえ、これで1人たったの3万円強だというのだから、旅好きにはありがたい時代になったものだ。本当に。
しかし、やはり冬の北海道は厳しい。
日中はギリギリ0度以上、深夜早朝は氷点下を下回る。
正直舐めていた。だって私は、冬は氷点下30度にもなる国の生まれなのだから。(それも、4回越冬している。)
そして格好も悪かった。
真冬の北海道に、全身真っ白な格好で行くのが、昔からの夢だったせいで。
丸首の真っ白なセーターに、ハイネックの真っ白なインナーに、深めのスリットが入った真っ白なスカート、真っ白なブーツ、真っ白なコーデュロイのショートダウン。ダウンを除き以上はすべて防寒機能ほぼ無しのオールシーズン仕様。
そして、ヒートテックじゃないけど110デニールだし今日からお前ヒートテックな、と任命したタイツ(さすがにダークグレー)。
そこに申し訳程度の真っ白な耳当てと、そのままスマホを触れる、だけど、露ほども防寒にならない真っ白な毛糸の手袋。(第一関節以上のところが、パカっと開く。開かなくていい)
おそらくだが、高校1年の夏から冬の一時にかけて、シンデレラになるのが夢だったから、その時の記憶が潜在意識に残っていたのだろう。
(高校1年生の私、夢、叶ったよ。でも帰宅してからずっと寝込んでる)
まぁそんな前置きは良いとして。
私が1人で住むマンションは、部屋の大きさには見合わず、大きめの窓がついている。そこを遮光カーテンでちょいちょいと覆っているのだが、夏は日当たりが良すぎるせいで部屋が暑くなるし、冬は冷たい外気がそのまま部屋に入ってくる。つまり年中冷暖房が欠かせないのである。
夏はまだよい。一応10階以上だから、窓を開ければすこしは涼しい。夕方なんて特に。
しかし問題は冬だ。
白湯を飲んでも寒い。いっぱい食べても寒い。ラグを引いても寒い。スリッパを履いても寒い。全身防寒し、ニトリの着る毛布を24時間着ていても、それでも寒い。
仕方なく暖房をつける。寝る時にもつける。
起きたら乾燥で喉が潰れている。
卓上加湿器を導入する。卓上すぎて部屋の湿度上昇に1パーセントも貢献しない。
あぁ、暖房つけてガザガサ、つけずにガタガタ。
どちらも同じことである。であれば、一層電気代がかからない方がまだマシか。
と、究極の二択になりかけるも、そんな時に限り冷えたつま先に愛猫がじゃらつく。鋭利な爪が皮膚に食い込む。きっと猫なりの抗議だろう。
まぁ、ぐだぐだ言わずに、はやく加湿器を買いましょうよ、という、ただそれだけの話に1千字以上を使ってしまった。
また熱が上がりそうなのでそろそろ寝ます。
おしまい