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絵本#6 むねとんとん

 長男への絵本の読み聞かせについて,今日は「むねとんとん」について書きます.

 これは私が高校3年生のときに,新聞の書評欄に載っていたのをみて購入した絵本です.当時私の祖母は認知症がすすんでいて,祖母が祖母でなくなっていく感じをつらく感じていました.そんな時に新聞で小学生の子がかいた「むねとんとん」の書評が目に留まり,この絵本を手に取りました.
 絵本は主人公のくまくんの家におばあちゃんが引っ越してくることから物語が始まります.おばあちゃんはだんだんと物忘れが出てきて,自分でも怖く感じていました.「むねとんとん」はおばあちゃんがくまくんと過ごした思い出を忘れずに胸にしまっておくためのジェスチャーです.くまくんの成長をみるたびにおばあちゃんはむねをとんとんと叩くのですが,その様子をみていたくまくんが最後にいうセリフで私は思わず涙しました.
 初めて読んだ高校生のとき,この絵本にであったことで祖母への気持ちを整理し,真向きに祖母に接していくことができました.母になった今,息子にもくまくんのような優しさを持ってほしいなと願ってこの絵本を読み聞かせています.おじいちゃん,おばあちゃんっ子な長男が将来成長し,年老いた両親(長男の祖父母)に向き合うときに思い出してくれたら嬉しいです.


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