プロセスエコノミーから考える採用広報
「アフターデジタル」や「どこでも誰とでも働ける」などの著書の尾原さんが「プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる」を先日出版されたので、早速読んでみました。
読書をする時は、私は常に自社にどういうメッセージを持ち込めるかを意識しながら読むようにし、良い言葉はKindle上でハイライトし、読んだ後、それをタイプし、まとめていきます。
スタートアップの採用や広報という観点でも活用できる(既にやっていることもあるが、)良い示唆がいくつかあったので、本からの学びと感じたことをまとめてみました。
プロセスエコノミーとは
・製品が作られる過程を見たり知ったりすることを通じて作者の想いや努力に価値を見出し、お金を払うこと
・Nizi Project や、キンコン西野さんのクラウドファンディングなどが例として挙げられる
あなたの物語が価値になる
・開発過程を見せることでファンや顧客を増やす
・プロセスを共有することで、初期のファンをつくる、熱のあるコミュニティを拡大する
・ユーザーがコミュニティ化し、新たなユーザーを惹きつけるループを作る
価値観の違いを理解する
・尾原さんは今の30代以下を「乾けない世代」として生まれた時からなんでもあり、「足りない」経験が少ないので、上の世代よりも比較して、仕事への達成よりも、人間関係や仕事をする意味合いに重きを置いていると指摘
これは、人によるとも思いつつ、世代によって嗜好が異なることを理解して自分の価値観を押し付けない、という示唆だと受け取った。
役に立たなくても意味があるほうが市場価値が高い
=美味しいものが「価値が高い」じゃなくて、顧客の買いたいものが「価値が高い」というマーケティングの本質についても触れられていました。
共感を呼ぶ
・プロセスエコノミーを実践する上で最も大切なのはあなたの中にあるWhy(なぜやるか、哲学、こだわり)をさらけ出すこと
・新しいお客さんやファンを作り出すためのプロセスエコノミーによって共有すべきは、あなたの「心」
People don’t buy what you do, They buy why you do it
→人はWhyにお金を払う
・しくじりが共感を呼ぶので、弱さの自己開示が大事となる
・ジャングルクルーズやBBQのように、一緒に体験する”感じ”を作る。
例えばBBQは、小さな役割をがたくさんあり、皆で場を作るためにひとりひとりが手を動かす居場所がある
天才と詐欺師は紙一重
・大きなビジョンをぶちあげて、期待値を上げて、資金や人材の面で有利な状況を作ることが、起業家がやっていること
・ここで間違えてはならないことが、プロセスを見せることが目的化すると軸がぶれて、詐欺師になっていく
→プロセスはあくまで主目的ではない。アウトプットを追い求め続けるストーリーを見せていくことで、魅力的な価値になる
・その人のWhyがブレずにしっかりしていると、その人しかもっていないものさしを感じ、自分の中にも取り込みたくなる
→プロセスエコノミーの参加者になる
プロセスをシェアして、協力者を集める
・プロセスを隠さずに公開していれば、共感を集めやすくなり、協力者が集まるループが作れる
・大きなものを作っていて、その過程やwhyはシェアするが、完成は見えない面白さ
→1つの正解に向かって動くジグソーパズルよりも、何が完成するかわからないレゴブロックを組み立てる方が面白い
皆が得意なことを生かしながら、作るプロセス自体を楽しみ、レゴを組み立てていく「仲間」として引き入れる
MVVを明確にして活動を積極的に共有することが採用に繋がる
・働く意味が大事になる時代は、どういう社会にしていきたいのか、なぜその事業をやるのか、Mission Vision Valueをクリアにし、わかりやすく内外に伝えていくことが必要
・定期的に自分のwhyを考え直す
→ 自分は何のためにやるのか、自分の一番大切にしているものは何か、常に自問し、振り返りつづける
サイバーエージェント藤田さんの言葉が、刺さりました。
「高い志を頂き、それに対する理想と現実のギャップを日々会社と人材を成長させつつ、歯ぎしりをしながら毎月毎年埋めていくのが起業家の仕事」
発信が大事
・発信しないと伝わらない。
自社に共感し、参加する理由を作るには、想いを伝え続けないと、届かない
・スタートアップは特に、ブランドがないので、マネジメントを中心に全社で発信をし続ける
理想と現実のギャップを直視し、地道に埋めていくために、何のためにどうやっているかを発信し続けることが大切だと思いました。
Findy のストーリー
・私が勤務するFindyのビジョンは、「テクノロジードリブンな事業成長を増やす」
代表の山田さんは、創業時に以下の画像の通り、設立趣意書を書きました。
「技術立国日本を取り戻す」
そのためにもFindyはエンジニアの転職やフリーランスの案件探し、あるいはエンジニア組織支援サービスのFindy Teams等を通してディベロッパーエクスペリエンスを最大化することで、ビジョン実現の後押しをしていきたいと思っています。具体的なサービスでの提供価値としては、エンジニアと組織の最適なマッチングだったり、組織の中での最適な配置、あるいはエンジニアメンバーの成長だったりします。
日本が豊かな国であり続けるために、ソフトウェアを通して、世の中を良くしていく。アルゴリズムの担い手であるエンジニアの採用や組織を支援することで、より大きなイノベーションを日本から興していく。
山田さんの熱い想いに共感して、私はFindyへの参画を決めました。
代表山田さんの発信はこちら
https://note.com/yuichiro826/n/n4afdb54535e7
人はワクワクする生き物なので、自分たちがやっていることをどんどん発信して、素敵な仲間を増やしていきたいですね!
届かなければ伝わらない。社内でも社外でも、ストーリーを伝え続けることは、大事だと再認識しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?