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第?回 福生七夕まつり(その3)

 
 青梅大祭では駅前ロータリーに山車が集まることで、人が集中していました。しかし福生の七夕は、山車が出ないので、動きがとれないほどではありません。
 
 じわじわと人の間をかいくぐって、駅から秋川方面に延びるメインの通りを、新奥多摩街道に向かって進みます。
 
 子どもの頃は邪魔にならなかった七夕飾りが、顔にぶつかります。ビニールのひらひらも、絡みつきます。
 
 そんななか、向かったのは、
 

七夕のタオル配布所

 無料のタオルを配る、配布所。
 
 市役所のちょっと牛浜寄りで、福生七夕のミニタオルをただで配っているのです。
 
 限定3000枚とのことで、ないだろうなぁと思いながら向かうと、まだまだたくさんありました。
 

 これが、そのミニタオル。福生七夕のマスコット「たっけー」はいいとして、70回目というのは……。
 
 配布所の手前の、市役所前の歩道橋には、 

 73回目の記載。
 端に掛かる幕も、飾りつけも。
 
 他の案内も、すべて第73回。
 
 おそらくは、第69回の次の年に、早々とタオルを作ってしまったのでしょう。
 そしてコロナで事実上中止になり、タオルがお蔵入りになってしまったのだと思います。
 
 それを、第73回に無料配布。けっこう貴重です。「そして新時代へ」というタオルの文言が、妙に合っています。
 
 この記事のタイトルで、祭りの回数を「?」にしたのは、この「たっけー」のタオルがあったからです。 
 

 日本酒コーナーは慎重だったようで、第69回では配布の枡に回数が記載されていたのが、それをなくしています。
 特定の年を表すプレミア感がない代わりに、いつでも使えるフレキシブル感が増しています。
 
 昨年は八王子のお祭りが、道路に沿って飾りつけをしたあとに中止を決定。仕方ないことですが、多くの人の労力が無になりました。
 熱暑のなか、飾りつけをようやく終えて「金太郎」でビールの乾杯をしていた年配の男性陣が、肩を落としながら撤収作業をしていました。
 
 そういった目に見えない人々の地味な苦労が、華やかなお祭りには含まれています。

 この、福生七夕のミニタオル。回数がちがうと、受け取った瞬間に違和感を持ちましたが、しかし、まったく無駄にならなくてよかったなぁと好意的に受け止め、だいじに使わせていただきます。

書き物が好きな人間なので、リアクションはどれも捻ったお礼文ですが、本心は素直にうれしいです。具体的に頂き物がある「サポート」だけは真面目に書こうと思いましたが、すみません、やはり捻ってあります。でも本心は、心から感謝しています。