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あかるい水槽 について


テーマ

居場所

なんだかんだいつも根底にある一貫したテーマその①
フィクションくらい居場所と呼ばれるものにプラスの感情を付随させたい。

男男とそこに付随するホモソーシャル

もともと12月ごろから2月初旬にかけて全く別の原稿ネームを描いていたがどん詰まったので頓挫。これはもう一回切り替えて全く関係ない新しい原稿を描こう……と思いたったこと、前回出した本が女女かつ詰まった原稿が男女だったので登場キャラクターは問答無用で男男に決定。

男男を描く場合、そこに付随するホモソーシャル観や人間関係の構造をなかったことにしたりふんわりさせたものにしたくなかったので、そこに付随する居心地の悪さやひねくれた気持ちも追加させた。これに関してはもう少し上手くやりたかったと反省。

(これをうまいことやってのけるとおそらくBLの構造がうまくいくと思うのだが生憎自分には笑えるくらいBLを描く才能がなかった)

外に発露したところでどうにもならない日常の吹き上がり(怒り)

なんだかんだいつも根底にある一貫したテーマその②
版権もそうだけれど一次創作については特に顕著かつ一貫して描かれている。

例えば『前後のしば』は志波は外野はある程度理解を有しているから(という設定で描いていた)最早本人の気持ちの問題ではあるけれど、でもそれはそれとしてこの気持ちはどうしたらいいの?という気持ちの吹き上がりに柴が適当な答えを出す話だった。

『海(以下略)』は「合唱コンの指揮者をやってほしかった相手(あさひ)がジャンケンで負けてしまっった」という本当にどうにもならない事ですずは泣いていた。

これを描くのが好きというよりは、もう自分が一次二次問わず創作する以上絶対に持ち合わせていく感情なんだと思う。

中身について

タイトル

指示書を提示する際全く考えていなかったため、大急ぎでタイトルを考えた。『しば』と『海』が頭文字が漢字だったので頭文字がひらがなかカタカナになるタイトルにしたいなとはうっすら考えていた。
大井が寝ている話なので、『スリープ◯◯』みたいなタイトルも考えていた。

急遽タイトルを考える数時間前にYOASOBIの『優しい彗星』を聴いていた。

表紙・装丁

今回も『しば』『海』同様コミティアで出した本で常々お世話になっているフォロワーに依頼した。
これはもしかしたら厳しいかもしれない……というスケジュールの中頼んだら快く引き受けてくれた。それはそれとしてこの後詳細は記載するが、私のスケジュール見積もりミス諸々で厳しいかもしれない……という納期からさらに納期が早まることとなる。

上記の通りタイトルを速攻で考えることになった。

デザインラフ

表紙 ファーストヴィンテージN ターコイズ(白印刷)
本文 モンテシオン 単色黒
遊び紙 スプリンクル SNC型 ペパーミント

あかるい水槽 奥付けより

フォロワーの提案によりもともとエンボス系またはキラキラした特殊紙を想定していたがファーストヴィンテージの白印刷に変更。
ファーストヴィンテージの白印刷表紙についてはデザインしてくれたフォロワーが以前作っていたアークナイツの同人誌の装丁がめちゃくちゃめちゃくちゃ可愛かったので即決だった。

遊び紙はもともと使いたかったが今までおたクラブには置いていなかったので断念していたスプリンクルが今回追加されていたので速攻で採用。すごく嬉しい。
スプリンクルについては他の色もめちゃくちゃに可愛いので、機会があればまたどこかの本で使いたい。

本文

クリスタの3Dデッサン人形とPOSEMANIACSが連対して読み込めるようになったので使えるところでガシガシ使った。すごく嬉しい。すごく便利。
3Dモデルがあることで画面構成に幅と選択肢が増えるからこれからも重宝していきたい反面、使いすぎることなく自力で描けるところは自力で描いていきたい気持ちはある。

……いやでも文明の力を使いこなして何がいけねぇんだよ!?どうせどうやったところで自力で描ける練習はしたいと思わない限りしねぇんだよ!と言われたらそれは本当にそう。

この前に描いていた版権のアンソロで久しぶりにかしペンを使ったら意外と調子がよかったのでかしペンに戻したが、やっぱ描き心地は良い反面バケツでベタをした際隙間が残るのが厄介だと感じた。『海以下略』の時に使ったHIMOG丸が今のところやっぱり丁度いいのかもしれない。

制作進行について

4月初旬〜半ばまで割と本気で何を描けばいいのかわからずしどろもどろネームを続けた上、ある程度完成まで漕ぎ着けたネームを数日後やっぱ面白くないよと後半10Pからほぼ全て書き直すという事態も発生した。

16日までに脱稿すればなんとかなると思いそれまでスケジュールをこなしていたが、13日におたクラブの白印刷の〆切が13日までと当日に判明。
頼んでいた表紙デザインすらできていなかったのでデザイン頼んだフォロワーに大変申し訳ないと謝りながら表紙を速攻で作ってもらった。その節は本当にありがとうございました。
本文についても人物トーンベタはほとんど終わっていたが背景が3割くらい、奥付けがほとんど真っ白だったので元々数時間作業しいつも通り帰宅するつもりだった近所のびっくりドンキーにて半べそになりながら終わらせた。
びっくりドンキーの閉店時間が24時なのに対し、脱稿したのは23時59分だった。(さ、最悪……)
もう2度とこんな思いはしたくない。

脱稿時フォロワーに送ったDM

各キャラクターについて

表紙デザイン時フォロワーに送った指示書から抜粋

一文字名前って可愛いよねという憧れからどちらも下の名前は一文字になっている。どこかで出てくると思って毎回考えるが出てこなかったので供養。
キャラクターのプロフィールについては大まかに名前・身長(ポーズモデル組む時に必要になるので基本的に考えている)・年齢。家族構成は基本的にどんな話でも考えている。

深月

14歳(中3)、7月生まれ、165cm
家族構成は父(会社員)・母(パート勤務だが現在育休)・弟(3歳)・弟(今度産まれる)
三者面談の話が出たが、理数の成績が良いしそれ以外も成績は良いし内申も基本悪くないので進路に困りはしない。というか進路について他人から口を出されないように勉強ししている。偉いね。

今度生まれてくるであろう弟(弟の設定だった)意外にもう一人一回りくらい離れた弟がいて、その弟のことも基本的に好きじゃない。

深月自身自分の家の中(主に母と兄弟)に不満があるように描いたが、客観的に見る限り歪な家庭環境とはいえない設定。
多分よくあるっちゃよくあるというか、「歳の離れた弟がいるんだ大変だね。でも可愛いでしょ弟」って言われるようなイメージ。両親の仲も悪くない寧ろ良い(じゃなきゃ歳の離れた子供なんて産まないと言われたらそれはそう)
でも深月は弟なんて本当に可愛くないし、そもそも人を産もうとする両親のこともちょっと理解できないわ……ってかんじ。

深月が好きなものに母が異端児と言ったような流れがあるがこれは実際本当に言っている設定。でも多分言ったのも深月が小学校に上がるか上がらないかくらいで、母は言ったこと全く覚えていない。深月はこの先一生覚えている。

大井

あとがきでも「この二人についてはいずれまたどこかで描きたい」と言っていたのもあって大井の置かれた状況についてもある程度設定があるがそれはその時に取っておこうかな……と考えている次第。描かないなと思ったらそのうちどこかで供養するかも。

14歳(中3)、9月生まれ、168cm
家族構成は父(ほとんど帰ってこない)、叔母
三者面談の話が出たが、もともとこの漫画については二人とも高校生から始まって大井が高校行っていない(というか受験すらしてない)らしいけれど何か知っている?みたいな話を深月が人伝に聞くみたいなところから始まる話だった。

その他

あとがきにも書いたが、個人的には提出物はちゃんと家庭に出してほしい。

作業BGM

ペン入れ入ってあたりからなみぐるさんの曲をよく聴いていた。
どこ系列から聞き始めたとなると、多分何かのツイートで『太陽ポカポカで草』がバズっていたところからな気がする。


ボーカロイドでR&B系統の曲を作ってちゃんと曲として評価されているのがなんかもう、まず何より嬉しかった。後とにかく歌詞が健康かつインスパイアとオマージュどっかんどっかんで聴いていて楽しい。
四半世紀生きる残して好きなボーカロイドのコンポーザーが更新されることってあるんだ……と思いながら聴いていた。(米津とsupercellが活動して千本桜とカゲプロが出た頃一番ボカロがドッカンドッカンしていた頃に聴いていた世代なので楽曲はともかく好きなコンポーザーについては10年以上止まっている)


13日(脱稿〆切)の日に20時頃から23時59分に掛けてびっくりドンキーで半べそになりながら聴いていた。

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