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ブレイブブロッサムズひとこと選手紹介:バックス編

 ブレイブブロッサムズ選手紹介、最終回です。今日は11番から15番まで。11番と14番はウイング、12番と13番がセンター、15番がフルバックです。

 11番から14番までは「スリークォーターバックス」とも呼ばれます。ウィングのポジション表記が「WTB」、センターが「CTB」となっているのは、それぞれ「ウィングスリークォーターバックス」、「センタースリークォーターバックス」の略だからです。

 フォワードのところで説明したように、非常にざっくり言えば、フォワードが確保したボールをトライに持って行くのがバックスの仕事です。

判断力が求められるセンター

 まずはセンターから。センターの背番号は12番と13番。12番が「インサイドセンター」と呼ばれ、13番が「アウトサイドセンター」と呼ばれます。
 12番はスタンドオフ(10番)からのボールを受けることができるよう、ブレイクダウンに近い位置に立つので「インサイド」ということになるのです。


スピアーズのインサイドセンター、立川理道

 今ではもっと複雑になっていますが、以前は、ブレイクダウンからのボールをスクラムハーフがスタンドオフにパスし、スタンドオフがインサイドセンターにパスしてクラッシュして次の攻撃を組み立てていくというのが常道でした。

 13番は、12番からパスを受けて突破していくのが原則的な仕事です。



スピアーズとの決勝戦で、対面のクロッティを抜きながら走って行くワイルドナイツの13番、ライリー

 一般的にこの位置だとスペースが少しあるので、そのスペースをかいくぐって前進していく走力、ディフェンスを引きつけて外を走るウィングにパスをする能力、あるいはキックでディフェンスの後ろにボールを転がしていく能力も必要です。さらに、相手のプレッシャーを受けながら、ごく短い時間でこれらの選択肢の中から最適なプレーを選択していく判断力が重要になります。

 では、紹介を始めましょう。インサイドセンターの不動のレギュラーは、中村亮土です。故障もあり、合流が遅れましたが、チリ戦を見ている限り問題はないようです。大会前は、15番をゲームメーカーに入れるような形がありましたが、中村亮土が出られるならば普通に12番がゲームメーカーの役割をすることになるでしょう。


「トライを取るのが仕事」:ウイング

 次にウイング。ウイングは11番と14番。
 ウイングの仕事はシンプルです。それはトライを取ること。チームで1番足が速い選手がウイングになります。
 ウイングのためにスペースを作り、ボールを運ぶというのがラグビーの戦術のオーソドックスな基本であり、スペースのあるところでボールを受けたら、トライまで持って行くことがウイングには期待されます。



攻守に重要、フルバック

 最後はフルバック。フルバックは文字通り、1番後ろが基本ポジションです。ウイングと合わせた3人を「バックスリー」と言うこともあります(「フロントスリー」はスタンドオフと2人のセンター)。

 キックへの対応など、ディフェンスはもちろんのこと、12シェイプに入るなどアタックでも重要です。特に、相手のキックをキャッチしてからのカウンターアタックでフルバックがまとまった距離を前進することができると、展開を有利に運んでいくことができます。「いい攻撃はいい守備から」というのはサッカー日本代表の森保監督の言葉ですが、ラグビーのキック処理でも似たようなことが言えます。
 また、フルバックにも12シェイプのゲームメイクをする役割を与えることがあり、ダブルスタンドオフのように使われることもあります。今大会の日本代表だと小倉順平にそういう能力があります。

 では選手の紹介。チリ戦に続いてイングランド戦でも先発となったマシレワから。



 軽く終わらせるつもりが4回に分けてということになりました。この一言紹介も合わせて、これからの大会を楽しんでいただければと思います。

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