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やりたいことは自分の経験の中にある

「やりたいことはどうやったら見つかりますか?」という質問は聞き飽きるくらい、耳にしてきました。
セミナーやYoutube、ラジオ番組、ビジネス本などなど。
講演会をする側の人や学生や社会人からの相談を受け付けている人、芸能という分野で成功したとされている人はやりたいことを見つけるノウハウを知っていると認識されているから、やりたいことが見つからない人は冒頭に挙げた質問を投げかけてしまうのでしょう。

やりたいことが見つからない人は結構な数いるようで、「やりたいことが見つかる人はラッキーだよ」という言い回しまで出てくるほど、見つけることができる人は幸せになれるみたいな扱いすら感じます。
聞き飽きるくらい質問とその回答を聞いてきてわかったことは、「自分の中にやりたいことを見つけるしかない」ということです。
やりたいことが見つけれないという悩みに対して、自分の中にあるんだよ、という回答は回答になっているか疑問に思う部分あるかもしれませんが、理屈は次の通りです。

まず、やりたいことがみつからない人を仮名で鈴木さんとします。
鈴木さんのやりたいことは、他の誰にもわかりません。
どんなに年収の高い人や先生と呼ばれる社会的地位が高い人に聞いても、わかりません。
なぜなら鈴木さんがこれまでどのような経験をしてきて、何を楽しいか、何に悲しみを感じるのか、何に怒りを感じるのか、といったパーソナリティに関することは鈴木さん本人にしかわからないからです。
一人で黙々と緻密な作業をするのが好きなのか、大人数でワイワイやりながら目的地に向かうのが好きなのか。
椅子に座って、何時間でもパソコンに向かっていられるのか、じっとしていられない性分で動き回っている方なのか。
動物や植物を観察するのが好きなのか、建築物や庭園など人が芸術的に施す風景が好きなのか
鈴木さんの「好きなこと」は鈴木さんしかわかりません。

「好きなこと」をやっている中にやりたいことがあるはずです。
他の人が鈴木さんの様子を見て、子どもと触れ合っている時が楽しそう、と鈴木さんへ伝えても、それ以外のシーンは見てないわけですから、鈴木さんのことを理解している人はいないのです。
だから、鈴木さんんが「やりたいこと」を見つけるためにやることはまだやったことのないものをしらみつぶしに挑戦するのではなく、自分がこれまで経験してきた中で好きでやってて楽しかったことを振り返ることです。

経験することは縁がなければ出会いませんし、継続することの労力が少ない場合、やりたいことが日常的に組み込まれていることだってあります。
自分のまだ経験したことのないことが自分のやりたいことかもしれない、と鼻息を荒くして行動することは時間とお金のコスパが悪いです。
普段やっていることをもう少し掘り下げてみる、普段やっていることを少しアレンジして自分の当たり前の枠を少し広げてみる。
普段やっていることですから、刺激は少ないかもしれませんが、訳も分からず高額セミナーを受けたり、占い師に悩み相談をすることよりは近道になるはずです。

やりたいことが一生変わらないなんてことはありません。
やりたいことはコロコロ変わって良いのです。自分がやりたいと思ったことはとりあえずやってみて、違ったら、また探してみるを繰り返していくだけで、少しずつ人生の経験値が貯まっていくのですから、外の人と比べることなく、自分の経験の中にあるやりたいことを見つけてみてください。

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