浮かれてる成人式

1月9日明朝、左腕が痛む。

昨日二十歳の集いに行った後、中高の同窓会へ行った流れでラウンドワンへ。

ここまできたら浮かれた成人を楽しんでやろう、なんて思ってボーリングをした。

浮かれた成人のスコアは100を超えない。

できもしないカーブをできるまでやった。

本当だったら成人式なんて、と尖った20歳でありたかった。

けれどめっちゃ浮かれてた。

小学校の頃に片思いしてたあの子いないかな？とか探してた。

国歌斉唱で「俺は立たないけど？」みたいなカマシとかしちゃってた。

イントロが始まっていざ立ったらマジで座ってる議員がいた。

どうやらまだ俺は大人になれていないらしい。

ジャケットは深緑、パンツはワインレッド。

シャツは柄シャツだってよ。

センターパートの襟足ブリーチウルフヘア。

日本の未来も明るいもんだぜ。

ただ、区長の話はマジで聴いた。

内容は政治色の強い話でこれを上手いことやり過ごす方法をこれから社会で学ぶんだ、なんて感じた。

周りはめちゃ私語ってる。

そこはちゃんと聞こうぜ同世代よ、ってマウンティングしてたけど「区長の服、めっちゃドラえもん」って俺も私語ってた。

この喩え、二十歳の集いで浮かれた成人以外絶対言えない。

袴の人がいて絶対ぶつからないように肩を細めた。

コーンロウの同級生と写真撮る時はバレないように指見て同じポーズにした。間違っても相席食堂の見取り図？なんて言わないようにしてた。

でっかい花束持ってる女子には必ず「この後彼氏と会うんでしょ～？」とご機嫌を取っておいた。

路駐無人クラウンマジェスタでは湘南乃風が掛かってた。そうだよね、旧車にアイドリングストップは似合わないね。

社会人やってる奴が置いていった2万円。

小学校の時、チョけてたやつってめっちゃ両極端。

リクスーか袴。

あの頃戦わせてたクワガタ達も祝福してくれてるかな。

少年野球の監督コーチに挨拶に行った。

「あの子、ショーバン捌きエグい」「あいつは多分アベレージヒッターだね」「球、少し動いてる」どいつもこいつも生野球観ると一生試合前みたいになる。

革靴で一塁バント処理、踵剥けるって。

なんだか成人の日を楽しんでしまった事をうっすら後悔もしてる。

楽しめないで愚痴る奴の方が面白い、なんて思ってる。

ん？私語ってる？生野球？めっちゃドラえもん？？？