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『それは、パクリではありません!』 著者:みくまゆたん様 #創作大賞感想

こちらは、私がnoteを開いた際に
タイムラインの「今日のあなたに」に現れたことで出会った作品だ。

この目を引く見出し画像(サムネイル)を私は迷うことなくクリックし、拝読した。

まずここで私が何を言いたいかと言うと
「サムネイルのインパクト」が凄い
ということだ。
作品の内容とは別に、ここで少し力説することを許してほしい。

私は数年前、少しだけ仕事関係でYouTubeチャンネルを運営した経験がある。

そのときは
「クリック率を上げるためには……」とか
「動画の途中離脱を減らすには……」とか
色々勉強していたことを思い出す。
30分に1回くらいアクセス状況のアナリティクスを確認しながら一喜一憂していた日々が懐かしい。

初心者YouTuber向けのアドバイス動画も、数えきれないくらい参考にした。

そして、そんな数々のYouTube攻略チャンネル投稿者の誰もが口をそろえて言っていたのが

「サムネイルが一番大事」ということだった。

このときの記憶が

この『それは、パクリではありません!』のサムネイルを見た際に
「あっ、こういうことか」と改めて腑に落ちたのだ。

自然とクリックしてしまうようなサムネイル。
「俺が作るべきだったのはこういうのかぁ……」と思った。

内容の感想

とにかく作品を読んでほしいので、ネタバレはせずただ感想を書きたい。

まずはあらすじを引用する。

【あらすじ】
中井紀子は、本の制作に携わる仕事(小説家や、出版社など)に憧れていた。ところが就活、公募コンテストも上手くいかず、夢破れて編集プロダクションで派遣社員として働く日々。

 ある日、紀子はインターネットで「漫画広告」を目にする。漫画は、紀子が小説サイトで綴っていた小説と、タイトルや内容が酷似したものだった。

 作品をパクられたと感じた紀子は、漫画家をSNSで告発をするが、今度は名誉棄損などの罪で法的措置を取られる羽目に……。頭を抱えていた矢先、ファンと名乗る男性からDMが届く。男は弁護士で、紀子をサポートしたいと伝える。

 著作権問題と戦う、派遣社員の奮闘ストーリー。

『それは、パクリではありません』あらすじ

キャッチーなサムネイルとは裏腹に
その内容は著作権法などの法律と絡んでくるリアリティー溢れる作品。

また、主人公の過去(学生時代や家族などのエピソード)にも丁寧に触れられており、現実のライターのお仕事や、キーマンとなる弁護士とのやり取りなど、まるでノンフィクションのドキュメンタリーを読んでいるような感覚になる。物語の後半にはChat GPTが活躍するシーンもあり、最先端を感じさせてくれる!抜かりないなぁ……(心の声)

内容の濃さの割に全4話となっており、意外にも早く読み終わってしまうのもスゴイところだ。

なんとこれは一部、実際にご本人の身に起こった出来事だそうで……(驚)
このリアリティーも納得である。
↓ご本人のあとがきにも書かれている。

この事実を知り、私はこの作品をもっと好きになった。
(おそらく)当時は相当モヤモヤしたであろう出来事を、こうやって素晴らしい作品という形に昇華させているのだから。

私自身、嫌な経験のストックはまあまあ豊富に取り揃えてあるので
それらもこういう形で昇華していくのが理想的だと思った。

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