Pricingを考えるシリーズ: 銀行借入金利の決まり方②

どうもみらぺこです。今日はキムチをたくさん入れた豆乳鍋を作りました。すっかりあったかいものがおいしい季節になりましたねぇ…😌

さて前回は、以前は公定歩合と連動していた金利が、今ではだいぶ銀行側の裁量で設定が可能になったという話をしました。

では個々の融資に対する金利はどうやって決まるか。
まず銀行が考えなければならないのは、貸したお金が無事に返ってくるかどうか、つまり貸倒のリスクです。

一つの側面は、お金を貸す期間です。長ければ長いほど、金利は高くなります。来年まではこの会社は潰れないだろうと言える会社は、多いですが、10年後、もしくは20年後は何が日本経済に起こっているか誰も予測できません。そうなると、そこを金利に反映していくというのが、一般的です。

もう一つは、企業の信頼度です。一般的に銀行内では取引先の格付けを年一で行います。格付けでは、市場での地位や顧客基盤、外注コントロール力など様々な視点がありますが、主に財務基盤を見ています。重要とされるのは営業利益やフリーキャッシュフロー、自己資本比率などです。これは、もしもあなたが100万円を他人に貸す時に、月収50万円で持ち家に住んでいる人と、月収20万で毎月10万の家賃を払い、さらに車のローンが残っているという人だったら、当然後者の方がリスクが高いと想像がつきますよね。

なので、銀行は取引先に定期的に財務状況の報告をさせます。それを基に格付け作業を進めるのですが、銀行の法人営業担当はこの格付けをする時期がとても忙しかったりします。また、銀行に業績が悪いことを隠したいという企業が虚偽の数字を出してくる可能性もあります。いわゆる粉飾決算です。それをきちんと見破らないといけないのも銀行員の任務です。

さて、話をPricingに戻します。期間・信用度が主な要素ではありますが、信用度を補う形で設定される担保があるかどうかも金利設定に関わってきます。担保には、土地や建物の他、売上債権を担保に取ったり、人や親会社を連帯保証人として設定することもあります。その他にも、融資手数料またはアップフロントフィーと言う形で、貸出実行時に手数料をとるから、貸出金利としては低めに設定するなんていう小技もあったりします。

はい。今回は、個々の融資の金利を銀行がどのようにPricingしているかという問いに対して、やや一般的と言いますか、教科書どおりのお話をしてみました。ここまで書いてみて、金融業というのはやっぱりリスクを適切に見積もるというところがKEYだなと感じました。

機会があったら、もっと現場の銀行員のノルマがどうとか、銀行という組織の構造がどう絡むとかを深堀して見たら面白いなと思うんですよね。でも、銀行の話ちょっと飽きたな!次は違うテーマで書きたいと思いま〜す。

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