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月経カップを使ってみたら、生理がめちゃくちゃ楽しかった

私が今年いちばん衝撃を受けたお買い物は、月経カップでした。まじすごすぎる……! 個人的には、子育て中の方にこそおすすめしたいです。

出会いは2018年末ごろ、深まる興味

月経カップとは、膣に直接挿入して経血をためるシリコン製カップのことです。経血がたまったら取り出してカップの中身を捨て、洗ってふたたび装着します。繰り返し使えるためエコで、コスパもいい。ナプキン、タンポンに続く「第三の生理用品」ともいわれています。

私がその存在を知ったのは、2018年なかばごろのこと。しばらく生理用品系のお仕事が続いたり、ソフィ「シンクロフィット」の快適ぶりに心奪われたりしたことで、どんどん新しいアイテムに対する興味がわいていきました。

ところが、2019年1月に妊娠発覚。そう、生理が止まってしまったのです。それからはフェムテック系の仕事をするたびに「あぁ~、これよさそう、でも使えない……」と嘆くこと、2年。ようやく安定した生理が再開して、月経カップデビューを果たしました。

エヴァカップ(サイズ2)に挑戦

私のもともとの座組は、タンポン+薄いナプキン+多い日はシンクロフィット。産後はとつぜん生理が重くなり、とくに1~2日目の経血量がぐっと増えたので、タンポンだと数時間でだめになることも……。外出時に荷物が増えるのが面倒で、カップ導入に至りました。タンポンユーザーだったので、カップを入れることに抵抗がなかったのも大きかったです。

買ったのは、定番の「エヴァカップ」。

Webでいろいろ調べたけれど、どれも使ってみないとなんともいえない感じだったので、色のかわいさで決めました。年齢や出産の有無によって推奨サイズが変わり、33歳/自然分娩経験2回の私は「サイズ2」です。

まずは、使用前に煮沸。なんとなく鍋でことこと煮たけれど、哺乳瓶をレンジ消毒するケースを使ってもよさそうです。それをよく冷まして、手をきれいに洗ったら、たたんで膣に入れます。

詳しい使い方は、このシオリーヌさんの動画がわかりやすかったです。

入れるコツは、たぶん「大胆にいくこと」

月経カップの口コミは「入れるときに痛い」「うまく入らなくて何分もトイレにこもった」「なかなか出てこず、焦った」「経血が漏れる」などのネガティブな内容を、まぁたくさん見かけます。ただ、うまくいかない人も、2~3クール目では慣れる場合が多いらしい。

なので少々ドキドキしながら、ファーストチャレンジ。カップ部分を適当にC字にたたんで、ぐっと……そしたら、まったくなんの問題もなくするっと入りました。かかった時間、15秒くらい。拍子抜け!
たぶん、びびって躊躇したほうが変なところで止まってしまったり、痛みを感じたりするような気がしました。度胸をもって、大胆にいったほうがよさそうです。

内側でカップもしっかりと開いたようで、6日間の生理中、経血はほぼまったく漏れず。念のため薄いナプキンをつけていたのですが、多い日でもパンティライナーで大丈夫そうでした。

取り出すときは、ベルの取っ手みたいなステムを引っ張りながら、いきむ要領で産みます。これも簡単、15秒でした。外出先で出したときは、経血を捨ててティッシュなどで軽く拭き、また戻します。もちろん指先は血まみれになりますが、タンポンの出し入れと同じくらいの汚れなので、個人的には抵抗ありませんでした。

ただ、私の友達(経産婦)はカップがうまく開ききらなくて、どうしても漏れてしまったり、取り出すのも苦労したとのこと。慣れもあるかもしれないけれど、合うサイズやブランドを見つけるのも大事なのかもしれません。このあたりは、自分で実物を試すしかないのがちょっとハードルの高いところ……。

タンポンよりも、ここがいい!

1、異物感がない
サイズは全然違うくせに、異物感はタンポンと同じくらいでした。むしろ、ちょっと時間が経てば、タンポンよりも違和感がありません。

2、出し入れのとき痛くない
タンポンのアプリケーターのギザギザが、ときどき痛かったんです。でも、月経カップはつるんとなめらかなシリコンなので、なんのひっかかりもありません。しいて言うなら、中で開いた状態のカップを引っ張って取り出すときは、ほんのり圧迫感があるかな……でも、痛いほどではないです。
あと、タンポンは膣内の液体をすべて吸い込もうとするため、経血量が少なくなる生理後半ではちょっと痛かったりするけれど、そもそも液体を吸収しないカップなら、それもありません。

3、紐が気にならない
タンポンの紐って、お手洗いで用を足したりお風呂に入ったりすると、濡れちゃって不衛生な気がします。そのたびに替えるのも大変でした。でも、紐のない月経カップなら解決。というか、どの部分も飛び出してこないから、入れているのは外からまったくわからない。プールや温泉ものびのび入れます。もう紐をこっそりしまったりする必要はありません。

ナプキンよりも、ここがいい!

1、漏れない、蒸れない
月経カップはうまくはまれば、漏れません。つまり、多い日でも体育座りとか、布のソファにごろーんとか、大の字で眠るとかが、気兼ねなくできるのです。さすがに一番多い日はカップいっぱいまで経血が溜まっていたけれど、それでも大丈夫でした。そして、ナプキンのように蒸れやかぶれもありません。

2、荷物が減る
半日変えなくてもいいほどもつので、外出するときに替えのナプキンが要りません。お手洗いに行くとき、ポーチを持たなくてもいい。地味にうれしいやーつ。

3、ニオイがしない、ドバっと出ない
生理のいやなニオイって、経血が空気にふれて酸化したニオイなんですって。つまり、出てきた瞬間の血がにおっているのではなく、ナプキンについた血がにおっているのです。だから、経血を体内で受け止めて空気にふれさせない月経カップでは、ニオイがしません!!! 半信半疑でしたが、ニオイがしない生理、めちゃくちゃ快適ですよ。あと、立ち上がったときとかにドバっと出る感覚も、皆無です。だって出ないんだもん。

いちばん便利だったのは「子どもとのお風呂」

上記のようにめちゃくちゃメリットがあるのですが、なかでもいちばん便利で感動したのは、子どもとお風呂に入るときです。4歳と1歳の兄弟がいる我が家では、生理中のお風呂がなにかと面倒でした。

上の子に「血が出てるよ」と言われたら「赤ちゃんを産むために、女の人の身体からは毎月こうやって血が出るんだよ~」と説明するものの、なかなかデリケートな話題。息子がそうやって異性の身体について知るのはいいとしても、保育園でぺろっと話したり、ほかの女性にその話題を振ったりする可能性も否めません。知識としてきちんと理解してもらうには、まだちょっとタイミングが早そうです。

そもそも、お風呂場に血の塊が浮いてしまったり、湯船から上がったとたんにドバっと血が出たり、タンポンの紐がお湯のなかで揺らめいたりするのも、愉快ではありません。浴室から出て、血が垂れる前にタンポンやナプキンをあてるのも、子どもと一緒ではなかなか難しいときがあります。

ところが、月経カップを入れていれば、これらすべてが無問題!!!!
湯船に浸かっても上がっても、変な姿勢で子どもを洗っても、経血は一切漏れません。浴室から出たら、ゆっくり子どもや自分の身体を拭いてOK。お風呂入る前に外した使用済みの生理用品を片付けたり、お風呂あがってすぐつけられるように新しい生理用品を用意しておく……というひと手間もない。ささいなことだけど、これがまじでめっちゃ便利でした。

いちばん興味深かったのは「経血が見られたこと」

ナプキンもタンポンも経血を吸収するものだから、自分の経血をまじまじと液体の状態で見ることってありません。わたしが産後に経血量が増えた気がするといっても、肌感。赤子の体重測定みたいに、いちいち使用済みのタンポンを測って経血量を計算するわけにもいかない……。なので、せっかくカップに溜まるのならと、どれだけの血が出ているかをメモしてみました。

そのときの生理の経血量は、合計約180mlほど。一度の生理で20~150mlほどが平均といわれているので、やっぱり少し多いようでした。
これ以上増えたりするようなら、一度病院にかかっておいたほうがいいのかなという気も……。どちらにしても、そういう目安を自分で持つことができたのは、よかったなと思いました。

いままででいちばん「生理が楽しい」と思えた

初潮を迎えてから20年ほど、PMSや生理痛がひどいほうでないけれど、生理についてはずっと「手がかかるもの、でもそれは仕方ないもの」というイメージを抱えていました。

ところが、今回はじめて、生理が楽しいと思えたのです。新しいアイテムを導入したことで、生理期間中ずーっとわくわくしていられました。自分の古い習慣を抜本的に変えること、身体にまつわる新しい挑戦をすることって、じつはなかなかない。月経カップにはそのうち慣れてしまうだろうけれど、しばらくは新生活を迎えたような高揚がありました。

快適な状態を得てみて、あらためて「結構いやな思いをしていたんだな」「面倒だったんだ」と気づいたのも、発見でした。そういうことっていっぱいありそう。

あまりに興奮しすぎて、使用中は目を輝かせながら、夫や友達に毎日の状況を報告。でもまだ興奮が冷めやらないから、2020年に買ってよかったものとして、ここに記録をしておきたいと思います。

もしこれを読んだどなたかが興味をもってチャレンジするときには、自分にフィットする月経カップと出会えますように……。

▼ちなみに、私が担当した生理用品系の記事はこちらから




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