学部で履修して良かった講義(160単位から厳選)

どうも,猫は液相,俺は固相,名前は砂糖です.

今回は学部時代履修して良かったと思う講義を履修全160単位のうち,専門科目108単位の中から厳選して紹介したいと思います.


第7位 情報法Ⅰ・Ⅱ(法律学科) 担当:M先生

総評:法律は時代に合わせて常にアップデートを怠らない

文系の専門科目で履修した唯一の科目.理系だからこそ,それに関わる法律は知っておくべきと思い履修しました.情報系の大学院に進学する基礎作りにもなりました.内容としてはオンライン契約,なりすまし,電子署名,未成年による契約,インターネット通販,オークションやフリマ,シェアリングエコノミー,オンライン懸賞,コンプガチャ,共同購入クーポン,ウェブ上の広告,電子マネー,Bitcoin,知的財産,ライセンス契約,プログラム開発者の責任,ソフトウェア特許権,ID・パスワード,体験版プログラム,ビッグデータなどに関する諸々の法律が常にアップデートし続けていることが理解できる講義でした.あと先生めっちゃ優しい.


第6位 電磁気とベクトル解析(現象数理学科) 担当:I先生

総評:レポートと期末試験で心をへし折る

かつて最強の鬼単と呼ばれた科目.単位取得率3割切るという都市伝説がまことしやかに囁かれていました.実際期末試験終了後に半泣きになってる人多数.しかし,担当の先生が変わってから「簡単」「余裕」などと言われるようになってしまって残念.自分が初めてMaxwell方程式を知った講義.レポートは学部時代で一番難しかったのは間違いないです(レポート94/100).それでもこの講義のおかげで実力がついたのは間違いないので6位としました.これくらいの難易度の講義で調子こいてる大学生にお灸をすえるのもありなんじゃないかなと.


第5位 解析学展望Ⅰ(数学科) 担当:Y先生他

総評:それぞれの個性が研究で輝く

オムニバス形式で5名の数学科の解析担当の先生方が各々の研究について紹介する講義でした.特に興味を持ったのが凝縮相に関する講義内容で,自分の研究にも生かそうと「イオンチャネルを統計力学的に扱う」という内容をゼミで発表したら,教授から「そんな内容を院試の口頭試問で言ったら落とされるよ?」とキツーくお叱りを受けたので(院試は合格),研究は甘くないな...と痛感しました.内容としては,力学系,界面現象,レーザービームの自己集束,ブラウン運動,識別可能な粒子と識別不可能な粒子など本当に個性的で興味深い研究テーマばかりでした(数理物理沼にハマるおじさんの図).


第4位 建築意匠論(建築学科) 担当:O先生

総評:「建築学は最も古く,かつ新しい科学である」を痛感する

建築物のデザインについて学んだ講義.国内外の綺麗な建築物をシャワーのように鑑賞し,それらに関するデザイン理論や歴史的背景,造形原理などについて解説することで,ただ「美しい」「洗練された」などという表現以上にデザインに対する意義を見いだすことができました.特に幾何学に関する講義は,数学を学ぶ者として建築学的見地から得られる違った角度からの幾何学の息吹を感じることができて良かったです.個人的にはペンローズタイルが好きです.


第3位 応用複素関数(現象数理学科) 担当:K先生

総評:流体力学と出逢い,数値計算で泣き,数値計算で笑う

人生で一番数値計算に熱狂した講義.流体力学と複素関数(通常の複素関数は4単位)という最高の組み合わせ.大学で初めてFreeFem++を用いて有限要素法によるポテンシャル問題を解いたほか,Mathematicaを用いた流れの可視化,C言語を用いた数値積分など数値計算盛りだくさんの講義内容でした.レポート80枚くらい書いたかな.Navier-Stokes方程式はこの講義で初めて学びました.レポートの最後の1問で数値計算の解が大爆発してしまい,数値計算恐るべし,しかしそれよりも数値計算の楽しさに触れられた講義でした.

ちなみに「振動型半無限積分に対する変数変換型公式」まだ理解できていないので,上記のpdfについて解説してくださる方募集してます.数値計算なんもわからん.


第2位 相対性理論(物理学科) 担当:Y先生

総評:相対論を学ぶ意義が伝わる

時間割上ちょうど空いていたので,素粒子の勉強の入り口も兼ねて履修してみました.特殊相対性理論を中心に基礎からしっかりと学ぶことができました(一般相対性理論については別途学びました).非物理学系(自分は数学系)の学部生であっても,十分に理解でき,物理学科で相対性理論を学ぶ意義を体感できる講義でした.レポートもしっかり読んでいただけて嬉しかったです.

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Lie群...知らない子ですね.


第1位 計算数理(先端メディアサイエンス学科) 担当:A先生

総評:人生の分岐点

この講義をとっていなかったら,院試で代数を選択することもなかったし,おそらく東工院も落ちてた.自分の人生の分岐点になった最も重要な講義.内容としては代数(群,体,環)+線形代数およびそれらのプログラミングによる実装でした.前半は黒板で講義をやり,後半は学んだ内容をプログラミングで実装する,という理想的な講義構成でした.簡単なニューラルネットの実装とかもやりました.担当されたA先生の教え方も非常に上手であり,「代数ってこんなに面白いのか...!」と毎回感動しながら学んでいました.間違いなく学部4年間で最高の講義.期末試験一発勝負だったので試験勉強死ぬほど頑張ったら100点満点で96点だったので努力は裏切らないとはまさにこのこと.この時はまだ院試に繋がるなんて思ってもいなかったけど.


以上で終了です.

結論としては,物理学科と建築学科がオススメです.では.

次回は「人生で1番思い出に残っている授業について」書きたいと思います.



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