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More good time with our stuff _そのブランドを好きになった理由


今年5年ぶりに欧州で帰りの空港でリュックを購入した。
(季節をまたぐほど前の話なのだけれど、残しておきます!)

ガシガシ活躍中の現役リュック

これまで愛用していたものは重たいものを入れすぎたせいに違いなく、ジッパーが壊れてしまっていた。
お直しできるかもしれないと調べもしたが、アウトレットで手に入れた故、購入代金とお直し代はほぼ同等だ。必需品なので買わねば。


空港内で知らないお店に入った。そのリュック、革製なのに持たせてもらうと軽い。「極力軽くなるようにデザインしているんです」とお店のヒトが話してくれた。PCのコンパートメントもしっかりしている。外側には雨に濡れた折り畳み傘用収納ポケットがあるのも気に入った。ブラックと、グリーンx ブラウンの2択。「君は絶対こちらが似合うよ」とイタリア人かドイツ人のスタッフに断言され、後者を購入した。

搭乗までまだ十分時間があったので、搭乗口近辺でゆるゆると朝コーヒーを飲んでいた。

そろそろ搭乗開始だと立ち上がると、何か足りない。
「あ、コートがない!!」
朝から気温が上がり室内も暑かったのだが忘れないように羽織っていたコートを、リュックを試そ時に脱いだことを思い出した。

空港内をスーツケースを引きづり、猛ダッシュする。
怖い顔をしていたと思う。怪しいヒトだっと思う。何人にも振り返られる。

ぜぇぜぇしながら店の前に戻ると、
網目のシャッターが閉まっている。
時計は11時半を指していた。
(ランチライム…だ)シャッター越しには、棚の近くに私のユニクロコートがはっきりと見える。

シャッターをガンガン叩いて叫んだ。が、シーンとしている。
誰もいない。店員はあのリュックを勧めてくれたただ1人だったのだ...

搭乗開始の時間が迫っている。
再び搭乗口まで全力疾走。

離陸後、領収書を引っ張り出してみた、店舗のメールアドレスがあった。

ダメもとで、「先ほどリュックを購入したものです。お店のレジ近くの棚にコートを忘れました。ユニクロのコートですが、あのコートは能登で震災にあった友人に送ったものと同じで、唯一無二のものです。日本に戻ります。送ってもらうことができませんか?可能であれば住所をお知らせます」と。

13時間後に羽田に到着すると、接客してくれたStephan氏から返信が届いていた。
「昼食から戻ってメールに気がついて、搭乗口まで走ったけれど間に合わなかった。本社に掛け合ってみるから待ってくれ」、と。

帰国後、数回のやりとりを重ねて3週間後、フランクフルトからメールと同時にフェデックスからの荷物が届いた。
小さな箱にクシャっとしていたが確かにマイコート! 

海外の空港でなくしたものは出てこないと99%諦めていた。が、想定外に、高価なものでもないのに私の手元に戻ってきた。ダメもとでメールを送ってみたら反応があった。モノが戻ってきたこと以上に、Stephanさんが動いてくれたこと、何度か事務的ではない温度感のあるやりとりは安心につながる、何より嬉しかった。

一人の方の好意、メールのやり取りがブランドへの信頼感を圧倒的に高めてくれた。

Piquadro さん、遅くなりましたが、ありがとうございました!!
リュックは日々活躍してくれています!


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