日本一かんたんな社会の話③緊急事態条項の憲法入りがなぜ駄目なのか

 これはとても簡単な話で、この条項が政府が緊急事態と判断した時点で、内閣=与党=総理の独断でどんな命令でも決定できるというものだからです。
この話の焦点は「なぜわざわざこの条項を法律改正ではなく、憲法に入れようとしているのか」です。その答えははっきりしており、内閣の決定に反対できる唯一の機関である最高裁判所が善悪や、国民にとってどうかではなく、憲法に沿っているかどうかで判決を下す機関だからです。
つまり、この条項が通ると、最悪、総理一個人の独断でどんな命令でも国民に強制ができるようになり、しかもそれが法的に守られてしまうわけです。

そして、「わざわざ」憲法にいれると言えるもう一つの理由は東日本大震災の時やコロナ禍など、今まで本当の緊急時も、こんな憲法がなしで現状の法律で対応してきたからです。やるとしても今の法律改正で十分対応可能なわけです。

結局、今の政府が誰も政府に反対できない独裁体制を作ろうとしている以外に緊急事態条項を憲法に入れる理由がないから賛成できないのです。

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