失われた時間を取り戻すように
今日は展示を見に行ったり材料を買い出ししたりと用事がいくつもあり、主に地下鉄に乗って東京を動き回っております。
それにしても暑いです。
トースターで焼かれるパンか。
昨夜、日本画専攻の同級生で飲み会をしました。
前期おつかれ会ということで、クラスのほとんどの人が集まりました。
貴重な機会だったと思います。みんなの盛り上がりに圧倒されながら、しみじみと、感慨深い気持ちになってしまいました。
非常に、楽しい夜でした。
一生の思い出です。
大学生活から、沢山のものを奪ったコロナ禍。
私も大学生らしいことが、ほとんどできていません。
せっかく大学生になったのにな。
まぁ仕方ないことです。
悲しいですけれど。
私たちの学年は藝祭(学園祭)での共同作業も経験していませんし、一週間の東北写生旅行も中止になりました。
唯一残った今年の秋にある古美術研究旅行も、日程が例年の半分に減りました。
それに藝大生は本来、とても飲み会が多いらしいのですが、(先生も一緒に行くことがあるそう!)私たちとその前の学年は、そういう飲み会もほとんどなくなりました。
コロナ禍により、同級生との絆を深める機会がとことん失われてきました。
そのうえ私は普段、友達と出かけることがあまりありません。
ワイワイ集まるほうでもありません。
一人っ子なのでやはり、単独行動派です。
それでも昨日の飲み会は、心の底から楽しかったです。
私はお酒は少ししか飲まなかったんですが、お酒が入るとみんな、なにかの扉が開いたように、普段しない話をしたり、異様な盛り上がりを見せたりして、同級生の意外な一面が色々見れて、非常に面白かったです。
カラオケでの盛り上がりも異様で、誰がマイクを持って歌っているのか全く分からないほど、皆んなで大合唱です。
「日本画を描いている人」のイメージとはあまりにも真逆です笑
喉や耳がはち切れんばかりに歌い、叫び、踊るクラスメイトを見ながら、ふと、
「あぁ。みんな、同じ試験を乗り越えた人達なんだよなぁ」
と、しみじみとして手拍子するのも忘れて、皆んなを見ていました。
この人たちが……
あんな凄い石膏デッサンを描き、静物着彩を描いてきた人達なのか……
なんて面白い人達なんだろう。
2000年代に流行った懐かしい歌を、なおも大合唱する同級生たち。
藝大生だって、皆んな、普通の人なんだ。
当たり前ですが。そう思いました。
最後まで残った人達は、終電まで広場の椅子に座って恋愛の話なんかをしていました。
夜の公園は夜風が涼しく、まるで季節というものがないようでした。
自分はそういう話には全くついていけないのですが、楽しそうなみんなを見ているだけで十分幸せでした。
今まで失われてきた様々な機会を、こうして自分達の力で取り戻していこうとするような、そんな夜に感じました。
さて、今日から夏休み。
とはいえ、やることは山積み。
忙しい日々が始まります。
熱中症にはくれぐれもご注意を。
それではまた!
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