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【斜線堂有紀先生講演会レポート】主催:同志社ミステリ研究会


 二〇二二年六月十一日土曜日、同志社大学新町キャンパス尋真館において、同志社ミステリ研究会さん主催による斜線堂有紀先生の講演会が行われました。

 同会が発行されている機関誌「カメレオン」にて、毎年の講演会の内容が収録されるご様子なので、今回は一参加者として感じた当日の雰囲気などについてお伝えできたらと思っています。

 当日はフォロワー兼観囃子(斜線堂先生が関わっておられる小説連動型和風楽曲プロジェクト『神神化身』ファンの総称)のお二人と一緒に、三人で参加しました。キャンパス最寄り駅にスタッフさんの誘導があるとツイッターで拝見していたのですが、早くに待ち合わせをしていたこともあり、誘導のお世話になることなくキャンパスに向かいました。

 キャンパス内での動線は非常にわかりやすく、初めて訪れる参加者にも親切だったと思います。受付では氏名の確認と検温のあと、会場内へ誘導を受けました。その際、A4を二つ折りにしたパンフレット(タイムスケジュール・講師紹介・諸注意・アンケートコードなどが記載)を頂きました。実質一列目の席順になったので、あまり後ろを振り返ることが出来なかったのですが、講演開始直前には百人を超える参加者がいたようです。

 司会の方による諸注意、斜線堂先生の略歴のご紹介のあと、十三時から講演が開始されました。形式としては司会の方が質問をされ、斜線堂先生がご回答される質疑応答式となっており、いわゆる一般的な講演会とは少し違った雰囲気のものだったように思います。

 当日取りましたメモを数えてみたところ、
  □参加希望フォームで受け付けていた事前質問に対する回答:44個ほど
  □当日会場の参加者から受け付けた質問に対する回答:22個ほど
  □まとめとしての質問と回答:4個ほど
……合計70個ほどの質問と回答が飛び交っていることがわかりました。いろんなお話を沢山聞けた満足感があったのですが、さもありなんです。

 斜線堂先生が不定期に開催されるツイキャスやスペースで伺ったことのあるお話もあれば、今回初めてお聞きするお話もあって、とても充実した内容だったと思います。個別の質問の書き起こしは前述の理由の通り控えますが、大別して「ミステリについて」「これまで書かれた作品について」「作家としての心構えや実践していることについて」「斜線堂先生ご自身について」などの質問がありました。

 私が特に興味深いと思ったのは「作品のタイトルについて」や「次に書いてみたいジャンル」へのご回答だったのですが、「小説を書かれるために実践されていること」は、小説家を目指している方にとって、すごく刺激になる内容だったのではないかと推察する次第です。斜線堂先生とまったく同じ方法をとるのは、あまりにストイック過ぎて難しい気もしますが。

(余談ですが、私もひとつ質問をさせてもらいました。緊張して声が震えてしまったのですが、素敵なご回答をいただけてとても嬉しかったです!)

 ところどころ思わず笑いが起きる和やかな講演会で、あっという間に終わりの時間を迎えてしまったことが残念になるぐらいでした。最後にまとめとして、「斜線堂先生にとってのミステリ」「近々のお仕事情報などの告知」「読者や作家を目指す方へのお言葉」がありました。

 講演会終了後、サイン会がありました。残念ながら全員参加ではなく、パンフレットに記載された番号をもとに、当選者の番号が発表される形式でした。もしサインを頂けるなら絶対にこれがいい! と、思って持っていった『月曜日が好きだと君は言うけれど』を、そっとカバンに直すことになってしまったのですが、いつかまたの機会を待ちたいと思います。当選されたみなさん、本当におめでとうございました!

 また、斜線堂先生へのお手紙と差し入れは、スタッフの方に預かってもらうことが出来ました。その節は丁寧な対応をありがとうございました。とても嬉しかったです。

 普段関東圏で活動されている斜線堂先生のお姿を直接拝見する機会は、関西に住んでいる私には夢のまた夢だったのですが、今回このような機会がありましたこと、遠路遙々いらしてくださった斜線堂先生、先生をお招きくださった同志社ミステリ研究会さんに心より感謝申し上げます。楽しく実りある時間をありがとうございました。

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