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「汚部屋のメリット・デメリット」について突き詰めて考えた番組が、最高に面白かった件

この番組、面白そうだと思ったら…本当に面白かったです!

以下、番組内容の要点(と自分の感想)を書き出してみます。

「汚部屋で何が悪いか?」を様々な角度から考えてみる
※答えを出すことを目的とはしていない

■大澤正彦さん (日本大学文学部 次世代社会研究センター長)
「汚部屋は悪くない、私たちだけに与えられた才能があるから」

・どこかに集中すると他のことを見落とす、見たいものに集中しそれ以外のものを見ないようにする…人間には「情報処理をサボる」という才能がある
・AIには上記のことはできない
「ムダ」とは1つの価値軸で見た時に合理的に見えないだけであり、別の価値軸で探してあげるとムダではない
・「モノが多くなったら引越すればいい」は究極の合理化

集中する、ゾーンに入るって、確かにそういう感じですよね。
「モノが散らかっていても気にならない人」は、その機能が発達しているのかもしれないです。

■伊藤慎吾さん(國學院大學栃木短大 准教授)
「汚部屋は片づけるべき、付喪神(つくもがみ)に祟られるから」

・物には100年経つと魂が宿る
・室町時代や江戸時代の絵に描かれている
・もったいないお化け(1980~90年代のCMで「物を大事に」と啓蒙)
「その人が大切にしているかしていないか」が大事
・モノには心があると考える方が良い

そういえば、昔子どもが見ていたアニメ「ヒミツのここたま」も、「モノを大切に使ったら神様が生まれるんだよ」という設定でした。




■小林晋平さん(宇宙物理学者 兼 MC) 
「汚部屋は悪くない、v=0(速度ゼロ)も等速直線運動だから」

・じっとしていれば「私達は止まっている」と言えるが、地球の自転公転を考えたら「私達は動いている」とも言える
・単に「どこから見るか」の問題
「使っている本人がどれくらい快適に過ごしているか」が1番大事
・全てを相対化すれば優劣はつかない
・「汚部屋は何かが生まれる前兆」(ノイズ、偶然性)
・全く別のモノを結び付けることでクリエイティブになれる

物理は苦手ですが、「物は見方次第である」というのは同感です。
「実際に汚いかどうか」より、本人の気持ちが大事なのではないでしょうか?



■井上咲楽さん(MC)

・「汚部屋に住みたいから住んでいる」は良いが「汚部屋に住みたくないのに住んでいる」が辛い
・家が汚い=嫌だなぁと思ってしまう、どうしても正面からしか見れない
・目標を立ててもそっちの方向性に行けない

上記に対する周囲の意見

→目標を持っている(アンテナが立っている)だけで価値がある、アンテナがあるからセレンディピティが来る
→運がいいは能力、無意識に行動しているから、「チャンスを逃さない力」が重要

そうかもしれないですね。
目標を立てると達成できないことが辛くなりがちですが、本来「目標を立てていること」自体も尊いことだと思います。



以上、番組の概要でした。

片づけを仕事としている身からしてもここまで色々な角度で汚部屋について考えたことは無かったので、新鮮さと驚きに溢れた良い時間となりました。

こんな風に、1つの物事について色々な意見を並べて楽しく議論できる場がもっとあればいいなぁ…と思います。

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