北海道の忘れられない景色
6年間北海道に住んでいた。
昔のこと(早20年も前!)で写真がない。
【画像はお借りしました】
しかし今も記憶に残る景色がある
住んでいたのは、人口3000人くらいの小さな町。
“最果ての町”と言うにふさわしい
実際には最北端の街の方が栄えているのだが。
家から最寄りのコンビニまで20キロ
大型の店舗へは40キロほどの道のり。
集落には携帯電話の電波も届かない
夏は一面の緑で冬は一面、銀世界
上部8割は澄み切った青空
冬の曇天は白一色となり驚きと混乱に陥るほど。
大阪の住宅街で育った私には視界が開けていること
その全てが大自然!という光景に感嘆し、
1人きりの時には
“世界にたった一人、取り残されてたのでは?”
と恐怖を感じるほどの圧倒的な雄大さだった。
当時の我が家の愛車は、中古25万で購入したという
黒色のトヨタ・カローラII 。
(HPを見ると1997〜1999年製と思われる)
とある日カローラIIに乗って出掛けた
車窓から見えるのは白樺が生い茂る山道
川が並走したり、遠のいたりする
それを抜けるとなだらかな緑の丘が続く、
田んぼでも畑でもなく草原。
たまに牛が放牧されていたりする。
周囲が丘に囲まれた道で
単調な道路と景色から、襲ってくる睡魔に応じるべく
母がカローラを路肩に寄せて仮眠を取った。
(車はほとんど通らない)
後部座席の私たちも眠っていたのだが、一足先に目覚めふと窓の外を見やると
黄金色に輝く毛をまとった生き物が通る
ゴールデンレトリバー…?
とその口元を見ると魚を咥えている。
キツネだった。
近くの川から取って来たと思われる
獲物を咥えのんびりと道路を歩いて行った。
キツネやシカを見かけることは多くあったが
魚を咥えているキツネはこの一度きりだった。
「キツネの持つエキノコックスは怖い」
と聞かされていたので、車内から見つめるしかなかったが、大自然を生きる野生のキツネに、敵わないな
となんだか自分のちっぽけさを感じた。
ちなみに熊には出会ったことがない。
大阪では不審者情報で集団登下校が行われたが
北海道ではヒグマ目撃情報で集団登下校になった
懐かしい思い出。
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