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化石のようなもの

初めて出会ったものなのに
懐かしく感じる。
という体験が、たまにある。

昔、友人にそんな話をしたときに、
こんなふうに返してくれた人がいた。

「とある人が旅に出た。空港に降り立ち、ホテルに向かうためバスに乗って田舎まで2時間。
初めて行った場所なのに、その人は涙が出てくる前のような、懐かしさを覚えた。」
「もしかすると、その場所は、その人にとって前世で来た事があって。その意識が今も繋がっているんじゃないかな」
「それは、人だけとは限らなくて…たとえば鳥だったり、木だったり、そこに在ったものだったのかもしれないね」

デジャヴとはまた違う、意識のつながりみたいなものなのかもしれないと思うと、なんだかとてもロマンチックなんじゃないかと思う。

私は、寒いところに行くと懐かしい思いに駆られる。刺すような寒さとか、息をするだけで肺を抜ける冷たい空気だとか、朝の澄んだ空気だとかに、なんとも言えない思いを抱える。

前世があるか、なんてわからないけれど、
根っこの部分を考えてみると、
今こうやって新しくできた好きなもの、だとか
どうしようもなく懐かしく感じるものだとか、
そういったものの積み重ねと、何万年も前の地層の積み重ねがリンクしていった。

人は根源的なものに、
とても魅力を感じるものだ。
何かのはじまりは、とても不可思議で、未知であり、そしてそんな旅のような、宝物のようなものが、今の自分に繋がっているからだとわたしは思う。

最近、東京駅のKITTEにある。
東京大学が明治10(1877)年から収集している、学術標本が常設されている博物展示を見に行ったけれど、(http://www.intermediatheque.jp)久々に心が踊ったので、今日はこんなnoteを書いてみた。とてもオススメです。


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