見出し画像

戒厳信仰

神は存在すると思いますか?と問われれば、ノータイムで「思いません」と答える。神はこの世に存在しない。存在していいはずがない。自分は無神論者だ。

画像31

画像32

画像33

画像34

画像35

何故神は存在しないと言い切れるのかといえば、簡単に言うと「神が存在するのなら、この世界はもっと住み良い筈」という表現に行き着く。この場合神というのは仏や道教などの精神的な存在も指す。
しかしここで矛盾が生じる。自分は無神論者だが無宗教ではなかった。今日の日本で宗教をしているというのはどこか胡散臭いし、厨二病が抜けきっていないヤツみたいな感じ(実際未だに患っている)がするのであまり声高に言うのは憚られるが、惟神の道、つまり、神道を信仰している。無神を叫びながら神の道を信じるとはこれ如何に。

画像1

画像3

画像4

画像4

画像9

まず前提として話をすると、神道とはアニミズム、自然崇拝の宗教だ。学のない人々の宗教(所謂、多神教・民族宗教)という特徴をこれでもかと言うほどフルコンボで網羅しているし、教祖がいない、聖典・経典がないという特徴からも創唱宗教ではなく自然宗教である事が窺える。無宗教を自称する人々からも、初詣などや七五三といった慣習・習慣の形で受け継がれているのも大きな特徴かもしれない。そこに在る宗教。日本人の生活に「宗教」という枠組みで捉えられない程密着した信仰だ。
別に敬虔な読者の皆様に自分と同じ志を持ってほしい訳ではないので、神道についての説明はこのぐらいにしておく。興味が湧いた者は神社本庁HPや各種神道系大学・教団に教えを乞うて欲しい。彼らはきっと自分よりも熱心に、そしてある程度の胡散臭さと教化・勧誘を持って知識を与えてくれるだろう。

画像5

画像6

画像7

画像8

画像10

本題に戻ろう。
神道で言う所の神とは、Godとは大きく性質が異なる。神道の神は全能ではない。占いもするし機嫌を損ねれば祟ってきたりもする。良い意味でも悪い意味でも人間臭い。「カミ」とでも表そうか。八百万という表現にもあるように、あらゆる物にはカミが宿るという考えだ。自然災害や普段使いの物、人にもカミは宿るし、逆に人がカミになる事もある。ここら辺はアイヌのカムイと似ているかもしれない。
自分のいう無神論とはつまり、Godの否定だ。全知全能の神などいる訳がない。もし存在するのなら、あらゆる場所に不幸が吹き溜まるこの世の中など神に飽きられてしまったのだろう。もしくは、その神という存在が酷く無能かのどちらかだ。自分は会ったこともない人(神)を無能扱いしたくはないし、現在生きているこの世界が飽きられた後の世界だとも思いたくない。そんなのはちょっと悲しすぎる。毎日コソコソとチャバネゴキブリみたいに生きているのだ。興味の無くされた、遊び終わられた世界だなんてあんまり辛い。

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

じゃあGodを信じていない貴方はカミを信じているのね?と言われると、面倒臭くて恐縮だが、それもちょっと違う。自然現象は偉い人達がとっくに科学で証明しているし、人に神が宿るなら、人に優しく出来ない自分はどう足掻いても黄泉で平穏な生活は出来そうにない。既にカミを怒らせているだろうから。そうも思いたくないので、やはり、カミもいない。
これらは全て学のない人々が考え出した「都合の付く考え」なのだ。空から光が降る訳も、大地が揺れる訳も、物が壊れる訳も、人が死ぬ訳も分からないから、全部カミのせいにして「それじゃあ仕方がないね」という風に折り合いを付けてきたのだろう。神鳴だとか厳槌というのが分かりやすい。分からない事を神のせいにする。目に見えない第三者を引き合いに出して責任をなすりつけるのは、事勿れ主義の日本人らしくて実に微笑ましい。

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

それでも自分が神道をしていますと自称するのは、神を信じない事と、神を信じる人々を蔑ろにする事はイコールではないからだ。神道の考えに同調したというのも言えるかもしれない。戒律の無い宗教は無神論者にも寛大で、「貴方が思うのならそれが神道だよ」と優しく抱きしめてくれる。それはもう物凄い母性。オギャりたくなってしまう。おしゃぶりとガラガラ(ラトル)は持参するのでいつでもどこでも抱きしめてください。

画像21

画像22

画像23

画像24

画像25

しかしまぁ、現状この世は女子高生のスカートの中ぐらいしか安寧が無い。神が見放したからそうなのか、女子高生のスカートの中に安寧を求める人類に愛想を尽かした結果なのかは分からないが、ちょっと頭を抱えたくなる現実。
全知全能な神様にこんな現状を知られているのは、母親に部屋を掃除されていると気が付いた時と同じニュアンスの冷や汗が出る。そういう観点からも、神様はいない方が都合が良い。
自分が有神論を謳うには、まだまだ長い時間が必要そうだ。

画像26

画像27

画像28

画像29

画像30


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?