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何かに取り憑かれたように眠る。
何かが私の中に入り込んできて
何かに私は支配されてゆく。

見たことのない世界
うっすらと見覚えのある世界
馴染みのある世界
嘘みたいな世界
いろんなところへと連れ出される。

その世界にはたくさんの登場人物がいる。
こんにちは。
私たちどこかで会ったことありましたっけ。
いや、私たち本当はこれから会うはずなのかしら。
夢の中で出会う、顔も名前も、どこに住んでいるのかも知らない人たち。
目覚めたら不思議と忘れてしまうのだろう。

いつも夢から覚めると大切な何かをどこかに置き忘れてしまったような心地がする。
それは過去への哀愁に近いものであって、
将来の不安にも似ている。

過去を振り返りたくもなければ、
将来のこともまだ置き去りにしていたいよ。
まだ何も見たくないよ。
何もかも忘れさせてよ。
まだ眠らせていてね。

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