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こんな人が居てくれて、よかった。

東京駅のそば、大丸のレストランフロアにあるつばめグリルへ。眼下に東京駅が広がる見晴らしのよさと、夕方はあんがい空いているという点で仕事のミーティングを入れることがある。その席の向かいに座っているのは、感情の学校の先生である細川一滴さんと奥さまで副担任の天乃陽妃さん。名物のハンバーグ、、ではなくコーヒーや紅茶を注文。運ばれてきてしばらくして、( わかられないように )大きく息を吸い込み、お尻に力を入れて、ミーティングをスタートさせようとする。と・・・

こんな状態でやるのは嫌だな、とおふたり。仕事は延期させてもいいから、父が亡くなったことを聞かせてもらえないかな、と柔らかい提案を受けた。肩から力が抜けてゆくのを感じる。小さくため息をついた。それからしばらくのあいだ、まわりの席の雑談だけがBGMのようにして流れていた。ぼくはそろりそろりと声を出しはじめた。

途中何度もことばが続かなくなり、涙がこぼれないように遠くの絵に目をやる。そんなときも、どんなときも、彼らはただそこに居てくれる。だからぼくも安心して居られる、話ができる。そのことが有り難かった。

ひとしきり話をしたあと、一滴さんは散歩を提案。皇居のそばを歩いて日比谷公園へ。こんなにも美しい夕焼けに出合えた。

そのまま、一緒にうちの自宅へ向かう。少し時期外れのチゲ鍋を囲み、引き続き今度はぼくの奥さんも交えて話を聴いてくれた。最後は我が家かのようにきれーにお皿洗いまで。なんも言えねぇ…です。

この半日で、ずいぶんと心と体のコリがほぐれた。奥さまの翌日の寝起きがいいこといいこと。顔色が2倍くらいよかった( 当家比 )。

( いちいち説明するのは野暮なのだけれど )これはすべて、彼らの感情的な許容力のなせる技。安心してじぶんのことを話せる場所をつくれる彼らに、どれだけ助けられているだろう。純粋に彼らの佇まいに触れてみてもらいたいな。

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地味にいちばん嬉しかったのは、これ。

大大大好物のいちごの食べ比べプレゼント。やっぱり、なんも言えねぇ。

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