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葬送のフリーレン展(初日)―あの名言をみたかった

4/25。池袋サンシャインシティで開催中のフリーレン展へ。
(日時指定予約、人数制限あり)かなり並んで待ちました。

観覧者の幅が広いのにびっくり。国籍、年齢、性別問わずファンが多いんだな、という印象です。
平日だからか、子どもはあまり見かけず。20~30代が多かったかな。でもプルカをかぶったイスラム女性や中国人、韓国人などいろいろな方がいらしていました。
私の後ろに並んでいた若い女性二人は韓国人。宮崎駿監督やエヴァンゲリオンの話をしていました(そこだけ単語を聞き取った)。

会場スタッフのおひとりは、西洋のかたでしたし。
本当に国際色が豊かです。

フォトスポット

フリーレンやフェルンの杖、シュタルクの斧が黒い物置棚の上に置かれており、希望者はそれを抱えて撮影することができます。

内部は、動画以外ほぼ撮影可能。
中は5章の部屋に分かれており、一生ごとにクイズの出題があります(「旅する魔法ラリー」)。

名台詞で彩られたアニメの名シーン、銅像やオブジェも素敵。
実物大のミミック(写真右中央)に、フリーレンと同じく上半身を突っ込んで撮影する人多数。

右上のフリーレンが大人気。皆さん撮影していました。
一番下。合格と不合格でメンバーを分けているのが面白い。
フォル爺のコーナー

個人的には、フォル爺のところには、フリーレンのあの名言を入れてほしかったですね。エルフであるフリーレンは不老不死に近い存在ゆえ、知り合った人間を次々に見送る宿命。そんな彼女の数少ない長寿友達がフォル爺。

久しぶりに会えた!と昔話は尽きないのですが……ある瞬間、フリーレンはフォル爺の記憶が(老化により)曖昧になっていることに気づきます。
このとき、彼女はものすごい喪失感と孤独感を味わったと思うんですよ。共通の記憶をもつ数少ない友人が、この世から消えつつあるのだから。

(母の認知症が進んだときのことを思い出し、アニメ放映中に胸が詰まった場面ですが)

――フォル爺の記憶も、私が未来に連れて行ってあげるからね。

人が死んでも、その記憶を未来に連れて行く人たちがいる限り、魂はずっと生き続ける。壮大なメッセージが込められた一言であり、この作品の核のひとつでもあります。これは入れてほしかった。

メトーデ

ちょっと笑ったのがメトーデさんの紹介。
「小さい女の子に目がない」って!背の高い少女、フェルンのことも大好きなんだけどな(いや、そういうことじゃない)。

ショップの風景(混雑しています)
画集を購入

右が、クイズの用紙(ビンゴ形式で選択肢の穴を開けるカード)と、参加賞のポストカード。私はシュタルクが当たりました。カードを見せないように裏返して渡してくれるのですが、その他のキャラのカードも多々あるらしいですね。
私のまわりは、ヒンメルカードを握った方が多いようでした。

クイズは5問。うち2問は難しかったけど、何とか全問正解!

『葬送のフリーレン』の魅力

『葬送のフリーレン』は静謐な雰囲気の漫画です。
今までの少年漫画は熱血系の主人公が目標に向かってひたすら走り続ける!というものが目立っていた気がしますが、第一話でもう魔王を倒してしまっていて、一気に後日談から始まる。

フリーレンの旅は、海賊王になるためでも、鬼になった妹を人間に戻すためでもなく、「人間をもっと知りたい」「趣味の魔法を集めたい」というもの。それにつきあうフェルンもシュタルクからも、人間時間を生きつつ「時間を無駄にした!もっと向上したい!」という熱さは感じません。みな、淡々と生きている。

そして、敵味方問わず、割と会話で互いを知ろうとする姿勢が目立ちます。話を聞いてくれるキャラが多いのも特徴のひとつです。そういう意味でも、カタルシスを感じるのですよ。

ヒンメルの「ただ、くだらなくて楽しい旅をしたかった」という台詞は、人生指針そのもの。

目的を持ち、向上・研鑽・発展につとめるのでなく、「誰かの人生をほんの少しだけ変えてあげられればそれでいい」のであり、終わった時に「どうしようもないほどくだらなくて、そして楽しかった」と思えれば、人生は十分なんじゃなかろうか。と思うのです。

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