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ニューヨークのマイホリスティックライフ ”You are what you eat!” ~基本的な調味料の話~


ニューヨークでは常におしゃれなファションと共に、ヘルシーな食事のライフスタイルがブームになります。
ここ最近では『グルテンフリーダイエット』がヘルスコンシャスなニューヨーカーには支持されています。

ところが食物アレルギーからくるアトピーを発症した息子の授乳のための除去食となると、私自身の健康や美容のためとは話が違います。私が食べるもの次第ですぐにアトピーの症状が悪化してしまうのです。
この先、自分の子供が慢性的なアトピーをもったアレルギー人生を送るか、完治した人生を送るか、責任やプレッシャーを母親の私は感じずに入れませんでした。


生後3か月の息子に重度のアトピーが発症して、授乳中の私に課された除去食の内容は、

乳製品

揚げ物
甲殻類
砂糖
お肉
グルテン

を食べず玄米を主食として野菜、豆類、海藻、脂質の少ない小魚、フルーツをバランス良く食べることでした。

魚を食べるときには、レモンをしっかり絞り生の野菜も一緒に食べるようにという指示も出ました。

生後3か月になる息子の授乳のために1日3食、伝統的な和食をここニューヨークで作ることになりました。
私は日本人であるからこそ、この伝統的な和食を作り、食べれる事ができるという事が本当にラッキーだったと今でも思います。


まず私が一番最初に取り組んだことは、

『調味料の原材料をきちんとチェックして安全なものを揃える。』


どんなにお金を使ってオーガニックの野菜やお米を揃えても調味料で台無しになってしまいます。
そこだけをクリアしたら、食べれる食材をおいしく頂ければいいのです。

この除去食で一番厄介だったのが『グルテン』です。

それ以外は以前、一年以上ビーガンライフを送っていた私にとってはそんなに苦痛ではありませんでした。

なぜ、このグルテンフリーの取り組みが大変だったかというと、グルテンとはただ小麦粉を食べなきゃいいわけではなく、実は色々な調味料にも入っているからです。
日本人が普通に使う市販のお醤油にも入っています。

砂糖や人工甘味料の摂取はNGで、代用としてピユアなメープルシロップやはちみつを勧められました。
市販の料理専用のお酒や粉末だしにもシロップや、人口甘味料、砂糖が入っていることがあるので慎重に選ばなくてはいけません。

どんなものでも市販の粉末だしはパッケージに『無添加』と表示があっても、原材料をきちんと見れば必ず何か入っています。

こういった全ての食材や調味料の原材料の確認はとても重要になってくるのです。

まず私がここニューヨークで揃えたのは

ーグルテンフリーで遺伝子組み換えではない大豆を使って作られているたまり醤油

ー日本酒

ー100%純粋なメープルシロップ

ー無添加の味噌

ーオーガニックの玄米

いろいろネットでリサーチし自分が納得できるものを揃えました。
ここニューヨークは健康志向や、オーガニックな日本食やグルテンフリーブームもあったためか、これらの食材を揃えるのはそんなに難しくありませんでした。

出汁は常に、昆布、鰹節、干し椎茸や切り干し大根の戻し汁を使用します。

この調味料と玄米を常にストックして普通に和食を作っていました。
近くに親戚や親がいるわけでもなく、授乳中は本当に寝る時間もないくらい授乳に追われるので毎回3食作るのは大変だったので、

ひじきの煮物
焼き魚
サツマイモの煮物
味噌汁

は常に3~4日分は作りだめをして、食べる前に小さな小鍋で温めて食べていました。
(電子レンジは使用しません。)

全てのメニューで使うみりんや砂糖の代わりにメープルシロップや純粋なハチミツを使いました。

我が家には今でも砂糖はありません。
混ぜ物なしで100%ピュアなメープルシロップやハチミツは全てのお料理を美味しくしてくれますし、少量でも甘味がとても強いので砂糖のようにスプーンで何杯も入れるような量は必要ありません。


除去食を始めた最初の数週間はこの食生活を基本に、生野菜のサラダや、塩とシソだけでできた梅干しで番茶のお茶漬けなども気分転換に食べていました。

息子のアトピーが良くなっているのか悪くなっているのかは最初の数ヶ月は目に見えてわかることがなかったので、精神的にはとても辛かったのを覚えています。
ただ、すぐに変化を感じたのは、息子の便の状態でした。
除去食を始める前の混合授乳中はいつも便秘をしていて、排便があった時も匂いがありました。
ところが、この食生活の完全母乳に切り替えてすぐに、息子のお通じが良くなり健康的な排便に変わりました。匂いも全くなく本当にびっくりしたのを覚えています。


『母親の食べもので母乳の質は決まる。』ということを実感することができただけでも大きな一歩です。

この”調味料を厳選した和食”を基本にした除去食の食生活は卒乳まで約1年続けましたが、続けていくうちに色々なおやつや、麺類なども作れるようになって行きました。
努力と工夫を重ねていくにつれて、最初は辛かった食生活も自分なりに楽しめるようになっていったのです。

それだけでも自分を大きく成長させてくれた試練でした。

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