法華経の智慧:第5回 心のたから
今日は崇峻天皇御書よりあまりにも有名な
日蓮大聖人の御書を通じて人間の本質に迫ります。
【御文】崇峻天皇御書 より
蔵の財よりも身の財すぐれたり、
身の財より心の財第一なり。
この御文を御覧あらんよりは、
心の財をつませ給うべし。
【簡訳】
金銀財宝や物質よりも
健康や才能などの方が優れた宝であり、
健康や才能よりも心が豊かである事が
何よりの宝である。
今日からは心の豊かさを
重ねていきなさい。
【解説&所感】
金銀財宝を含む世俗的な宝や
健康や才能などの現実的な宝も
大切であるとしながらも
最も大切なのは自分の心の中に生まれる
宝であると教えてくれています。
また金銀財宝や健康、才能などが無くとも
心の宝については自分の心次第で
いくらでも重ねていける事を
教えてくれています。
どうしても世俗的であったり、
現実的な宝に目がいきがちですが、
人生において最も価値のある宝は
心に積まれる宝であると
教えてくれています。
それは即ち自らの心の豊かさには
何も敵わない事を示しています。
フランスオリンピックの新競技
ブレイキンに出場したシゲキックス選手は
惜しくもメダルを逃しました。
しかし、彼の言動は多くの人の心を打ちました。
それは正に彼の心の豊かさに触れ、
No.1である以上にオンリーワンであり、
自分の心を大切にする生き方がいかに
尊く、豊かであるかを私達が感じ取った
出来事だったのではないでしょうか?
身の財も蔵の財も心の財が充実してこそ、
比例する様に増していくものだと感じます。
現実創造の根本にある私達の心を先ずは
大切に向き合い、自身の心の豊かさを感じ、
感謝してゆく事が真に価値ある生き方の
第一歩となるのです。
人生において未来に持ってゆけるのは
心の宝だけなのですから…