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スーダンの子どもたちを学校にプロジェクト報告

こんにちは。スーダン在住のたろうです。

私は、2021年1月から首都ハルツームにあるファルドゥース南小学校で、様々な活動を行ってきました。
コロナ禍以降、スーダンは物価が前年より4倍も跳ね上がっているため、家庭で充分な食事が出来ず栄養が偏っている子どもが多くいます。WFPの報告によると現在スーダンでは人口の21%が栄養失調状態にあるとされ、深刻な状態が続いています。
子どもたちが安心して学校に通うことができるように栄養価の高い小豆の炊き出しを行ってきました。


学校には、制服を着ていない生徒が複数おり、その子と話をすると家庭の貧困がみえてきました。
そこで家庭訪問を実施し聞き取り調査を行なったところ、困窮家庭は旦那と死別したシングルマザーの割合が非常に多いことがわかってきました。
イスラーム教の影響が強いスーダンでは、家計を支えるのは男性の仕事とされ、女性が家計を支えられるほどの収入を得るのは非常に難しいです。
家賃が高騰しているため、写真のような小屋を建て家政婦などの日雇いの仕事をして何とか暮らしを守っています。


衣食住で生活が精一杯になってしまうと、子どもの教育にまで手が回らなくなります。このような家庭の子どもは、ペットボトルを集めて売ったり、並び屋をしたりする仕事をしています。もちろん知識やスキルが身に付く仕事ではないので、生活を発展させていくビジョンが描けません。学校で知識や経験、人脈を育てていくことが子どもにとって大事なように思えてなりません。


キャンペーンと結果

4月に制服を買えない家庭の子どもたちに制服を贈るキャンペーンを実施し、多くの方から寄付金をいただきました。
ところが、キャンペーン終了後、スーダンはコロナ第3波に見舞われ、5月始めにスーダンの全学校の休校が発表され、学校の再開は9月が予定されています。寄付金は既にスーダンに着金しているため、制服と靴を買っておき9月まで学校と自宅で保管しております。
購入内容は、制服25着・髪に巻くタルハ25着、靴を25足購入させていただきました。ありがとうございました。


さらに困窮家庭への継続的な収入手段としてシッタシャーイと呼ばれる路上のお茶屋さんを営む道具を贈りました。初期コストと月の収入をモニタリングしており、うまくいくようであれば活動を継続していこうかと考えています。

皆様からの温かいサポートは、日本に憧れを持ち、日本に留学する夢をもつスーダン人の若者が日本語を学ぶ活動に使わせていただきます。