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ハハとムスメの365日 #14 リュウジさんの無限キャベツを食べると

2023/06/13

いつからだろう。娘が野菜を食べなくなったのは。

息子が離乳食期から本当に食が細く、炭水化物しか食べないとか野菜を全く食べないとかでとても困った経験があったので、娘はどうだろうと心配していた。

初めて離乳食を始めたのは、ハーフバースデーの時。娘は実によく食べていた。最初は一口ずつと書いてあったお粥もぺろりと食べてしまって、すぐに欲しがるくらい。

今までにない食べっぷりに期待値は上がっていった。お粥、野菜、豆腐、肉、魚と順調に進んだ。野菜もにんじん、ほうれん草、かぼちゃ、さつまいも、大根…色々と出したがいつも完食だった。

それからというもの、娘の食に関しては何も心配せず、2歳の誕生日を迎えた。

しかし、この頃おかしい。あんなに好き嫌いなくなんでも口に入れていた娘が…野菜を…捨てている!!!!

大好きなうどんに入っている野菜も取り除き、ごくごく飲んでいたみそ汁を手で押し返し、野菜をごまかせる料理代表選手のカレーは食べなくなった。

なす術なしになってしまった。もはや、野菜ゼリーや野菜ジュースを買ってきて、野菜を摂った気になるしかなかった。

娘と寝る前にふと見た金スマ

先日、娘が全く寝なくて困っていた。20:30に布団に入って絵本をたんまり読んだのに寝やしない。仕方がないので、テレビの部屋で少しぼーっとしていた。

時刻は21:00を回った。

おや、この声は。

料理研究家、料理のお兄さんのリュウジさんではないか。私はリュウジさんかコウケンテツさんのレシピを鬼リピートしているので、一瞬でわかるぞ…

やる気がなくてもできる虚無レシピや、至高シリーズには普段からお世話になっている。途中でハイボールを飲み出すスタイルも自由で好き。最近ハマっていたのは「悪魔の壺もやし」。

ネーミングセンスも抜群である。本当に悪魔のごとく、ご飯の手を止めさせないレシピであった。

それはさておき、金スマではリュウジさんの料理研究家のきっかけ、原点という興味深いお話を聞くことができた。

原点。それは介護施設で振る舞った「無限キャベツ」だそうだ。食物繊維が豊富なキャベツを高齢者が食べやすいように、お湯をかけることでシャキッと、でもしっとりと仕上げた一品。

ごま油としらすが入っていたら、おいしいに決まっている。(自分好み)

それを見ていると、硬く青臭いものが苦手な子供たちも食べてくれるのではないかと希望を感じたのだった。

シャッキリポンって音がかわいい…けど、本当にそんな食感。こんなに、しゃきしゃきとしっとりが共存できるなんて。

自分にとっての無限キャベツとは、居酒屋で出てくるような、生キャベツをザク切りし、塩昆布で和えるイメージだったので、リュウジさんの無限キャベツは新鮮に思えた。

子供たちに振る舞う

正直、もう子供たちのお皿に野菜を盛るのは、億劫になってきた感がある。

「これいらん」「食べない」
「(机に)ぽいっ」

など、豆腐メンタルの私は心が抉られそうになる。最近は「これはお供えなんだ」と心を鎮めているのだが、作った料理を捨てられるほど、悲しいことはない。

しれっとお皿に乗せておく。

お、お?

食べているではないか…

1口目が肝心だと思うので、芯で固そうな部分はあらかじめ取っておくのは必要だと思った。息子は3口、娘は5口くらい食べた。

ちょっとじゃないかと思われるかもしれないが、2人にとっては大きな進歩と言っていい。息子は幼稚園のおかげで、野菜も少しずつ口にするようになったが、特にほぼゼロの娘が息子より食べられたのが驚きである。

やっぱりプロの料理は間違いないのだ。「自炊人口を増やしたい」と言っていたリュウジさん。誰が作っても簡単でおいしいものを考え、喜んでもらえるように…そんな言葉に感激した。

高評価を100回くらい押したい気持ちだった。

これからも、無理なくおいしいご飯を作りたい。子供たちが野菜もこうやって作るとおいしいんだなと感じて欲しいと思う。

そして、家族みんなで作っている家庭菜園もその一役になってくれていたらいいな。

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