見出し画像

三年目を終えて、就活・採用について考えてみる

わたしは新卒で就職し、この春から四年目になります。つまり三年目の終わりとなる三月の先日、採用活動に少しながら初めて関わらせていただきました。弊社へいらっしゃった大学生の見学の補助という簡単な役割です。しかし久しぶりに就活や採用について考える良い機会になりました。わたしの就活時や就職後の経験をふまえて、わたしはただの平社員ですが、その目線からの意見を綴ります。


就活生へ伝えたいこと

以下、六つ紹介します。前提として、いまは全体的に売り手市場で、就活生に選ぶ権利がある傾向です。就活生は運よく、吟味できる立場だと思っています。

企業は良い点ばかり紹介する

当たり前のことです。では、自分でその反面を一度考えてみましょう。たとえば、残業が少ないとは月収が限られる。年収が高いとは責任が重い。相手から宣伝されたままに納得せず、いろんな視点で眺めたほうが入社後に予想と現実の差でがっかりしないと思います。

即戦力という言葉に気をつける

これはわたしが就活中に教えてもらいました。当時は極論に聞こえましたが、働き始めて真実だったと実感しました。即戦力として望まれているなら、入社してすぐ過度の労働を強いられる可能性が高い。(一つ目に通じますが、逆に考えれば、やり甲斐はある)

就活生の待遇が手厚すぎる企業を疑う

優良企業なら採用活動へ大胆に投資せずとも人材が集まる。就活生に(あえて過激な言葉を使うと)媚びる企業はそうでもしないと人材を集められない。つまり集まらない原因が存在する。(企業の努力を軽蔑するつもりはありません。あまりに優しすぎると怖いだけ)

各種制度の設定は当然

社員がそれを本当に有効活用できているか確認することをお勧めします。よくあるのは、有給休暇や育児休暇はあるけど実際どれぐらい取得できているか、定休日はあるけど急遽呼び出されてしまうことないか。社員と話す機会があれば、ぜひ具体的に伺いましょう。

他企業と比較して提示されていない数値を調べる

どの企業も休暇消化率、男女別の育休取得率・期間、離職率、勤続年数などを計算しているはずです。そのなかから企業は誇れる値を掲げて、悪い値を伏せています。もし質問したときに具体的な値はわからないと曖昧な回答ではぐらかされたなら要注意です。

総合的な助言として、完璧な企業はありません

自分が大切にする要素(よく「軸」と表現される)と三つぐらい合意する企業を目指しましょう。給与、勤務地、私生活、嗜好、研究、職種。わたしは最終的にどこを妥協するか悩みました。それがはっきりしていると就活時に円滑で、就職後も納得できるはずです。

ちなみに弊社の難点

ここからは、わたしが弊社の採用活動の一部に参加して、それを通じて考えた弊社の難点を二つ紹介してみます。生の声としてなにか参考になれば幸いです。

上層部の距離感

採用担当者は弊社を面倒な縦社会でないと紹介していました。たしかに正しいです。礼儀や敬語にうるさくなく、部下が上層部と話す機会も多いです。この特徴は自由人のわたしと合っていました。また、縦社会だと上層部から順に指令が下りてくるまでに誤認識があったり時間がかかりすぎたりして、結局その仕事は無駄になったという例があるらしいです。それも弊社はないです。業務計画にスピードがあります。ただし反面を考えてみると、上層部から整頓されていない状態で次から次へと仕事を投げられます。縦社会なら整理が各地点でされている(されるべき)はずです。どちらの組織体制も長所・短所あります。できれば両方の良いとこ取りをしたいものです。

上層部の期待値

わたしが三年間勤務した個人的な印象ですが、弊社は10を指示したら10を理解して10をアウトプットしてくれる能力を標準に期待しています。ところがそんな優秀な人材は希少。10を指示したら5を理解して5をアウトプットする能力が一般的です。弊社の上層部はその不足している5を許しません。多くの社員は残りの5を捻り出すため夜遅くまで残業します。10が完成してやっと帰宅です。凡人が10を遂行できるよう工夫してくれたり、二人の5を合わせて10にするよう修正してくれたら嬉しいのに、してくれません。10を満たせない社員は、使命感や責任感ゆえ方針に従って過労するか、もしくは方針に呆れたり耐えきれず辞めていくか。この二択です。弊社は退職者の分まで新規採用を積極的に行います(採用する資金力はある。なかったら最悪)。人材を囲いながら処遇していくのでなく、人材をとりあえず種蒔きして剪定する姿勢です。上層部は彼らの理念や理由を抱えているでしょうが、一介の社員であるわたしからすれば、これは弊社の最も過酷な点です。

あとがき

最後のほうが愚痴らしくなってしまい申し訳ないです。以上、就活や採用に関する主張をまとめさせていただきました。人間にそれぞれ個性があるように、企業にもそれぞれ個性があります。自分と企業の個性をよくよく検討することが就活です。でもそれが難しい。検討の方法を先輩の体験から学ぶことが近道だと思います。この記事もそのお手伝いになったら。

この記事が参加している募集

#就活体験記

11,850件

#仕事について話そう

110,378件