一度決断したならば、絶対後ろを振り向くな
退職の意向を会社に伝えた。
新卒で入社き、10年数ヶ月勤め続けた会社に。
初めに意向を伝えたのは昨年の12月頭。(確か12月4日)自分の気持ちの整理もできぬまま、とにかく辞める期限に間に合わせるために辞めると伝えた。
当然、その気持ちの揺らぎを上司には見破られ、冷静になって考えを整理するように諭された。
そして、6月6日(月)二度目の退職意向を伝えた。今回は、鎖骨骨折事件によって時間をとって考える余裕ができたこと。既定路線でなく、辞めるかどうかの意志をゼロベースで考えられたこと。少し活動から離れたことで思考が整理されたこと。など、これまでよりも整った状態で臨むことができた。
そんな話をしたと思う。
それでも、新たな職場で実現しようとしているコトを上手く説明するコトはできず、フワッとした説明しかできなかったこともあって、上司はとても心配し、また止めてくれた。単純に人がいなくなると厳しいという事情もあるとは思う。でもそれ以上に、これまで一緒に働いてきた仕事仲間として、自分と家族の未来を心配してくれているのが伝わってきた。
・子供と奥さんとは話をしたのか、納得してるのか
・家族の将来に責任を持てるのか
・上手くいかなかったらどうするのか
・上手くいく確率の方が低い世界なのだから、失敗した時のリスクに責任を取れるか?をきちんと考えろ
・一度会社を出てしまったら、もう守ってやるコトはできない。その覚悟はあるのか。
こんなことを何度も聞いてくれた。
今度こそ決めると意気込んで臨んだにも関わらず、自分の覚悟を問われて言葉が詰まってしまった。どこか人に流されている、そんな想いが頭をチラついたからかもしれない。
そんな様子を見て、上司は余計に心配し、いくらか時間をくれたのだった。
1日挟んでの6月8日(水)
改めて上司に意向を伝えた。
前回報告時の心の揺らぎや言葉への自信のなさが嘘のように、自分の言葉で淡々と話すことができた。その様子を察してか、上司からは最後にこれだけ言わせて、欲しいと一言言葉をもらった。
この言葉は本当に刺さった。
自分のことをよく見てくれていた上司だったからこそ、自分の心の弱さを分かってこの言葉を贈ってくれたのだと思う。
一度決めたにも関わらず、もしもあのまま会社に勤めていたならば…なんてことを考え始めたら、心は簡単に後悔の念に押しつぶされ、壊れてしまう。この決断に過去を振り返る"もしも"は存在しないのだ。
この決断を伝えきった今日から、もう自分は一歩前に進んでいる。二度と過去は振り返らない。これから進み始める新たな世界が自分に与えられた最良の修行の場であり、最高のステージなのだ。そう信じてこれからの人生を歩んでいくし、それを実現できるように日々行動していく。
多くの人に迷惑をかけながら、本当の意味での決断をし、一歩前進できたことをありがたく思う。常に寄り添って支えてくれた妻、見守ってくれた家族、腹を括るまで止め続けてくれた上司、そして、何度裏切られても最後まで根気強く誘ってくれた先輩たち。皆さんへの感謝を胸に、新たなフィールドで自分の使命を果たすことをここに誓う。
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