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【#87】将来の為に読むべき必読書!「ようこそ、2050年の東京へ 生き残る不動産 廃墟になる不動産」

〈この記事を書いた人〉
福田浩樹(ふくだひろき)
1990年生まれ。大阪府出身。株式会社ネクスト COO
医療機器、不動産など複数の営業を経験。不動産営業では社内の歴代最高の売り上げ記録を更新。また、不動産エージェントとしての活動と並行して営業コーチとしても活動。エステサロン、英会話、弁護士業務、などの複数の業界において売り上げアップに尽力。業界問わずあらゆる営業において顧客の信頼を掴むコミュニケーション術を指導。

今日の一冊

今回は「ようこそ、2050年の東京へ 生き残る不動産 廃墟になる不動産」という本についてお話し致します。

「オフィス需要」が減っても価値ある街と不動産とは?
○「歩きたくなる個性ある街」(=銀座、新宿、渋谷、上野……)
○「無機質に続く人工的な街」(=湾岸エリア、国道16号沿線…)
この差がどのような影響をもたらすのか?
これから東京は、拡大から縮小に転じ、「爛熟」が始まる。
衰退が避けられない日本で、東京は「ハレの場」として輝く!
〈内容紹介〉
 東京にとって1960年から90年は、「高度経済成長」による拡大・発展の30年間だった。それから現在までは「失われた20年」を経て、停滞する30年間を過ごした。では、成長を期待できない日本において、首都・東京が歩むこれからの30年とは?
 いよいよ東京でも進んでいく人口減少・高齢化、ワークスタイルの変化によるオフィス需要の激減、経年劣化するマンション崩壊の危機、空き家問題とシャッター商店の増大……数々の困難を乗り越え、インバウンドを取りこみながら、東京は文化・芸術・遊楽の街として生き残る! 人気住宅ジャーナリストによる、2050年までの「東京」未来予想図。

今日は本のテーマ的にも僕の本業である不動産業界の事についても触れていきます。

皆さんは2050年の東京はどうなっていると思いますか?
劇的に成長した1960年~1990年の30年。
そこから停滞した1990年~2020年の30年。
2050年までの30年は既に始まっていますが、発展を遂げるのか停滞を続けるのか。むしろ衰退に向かう可能性も多分にあり得ますよね。
人口の減少、少子高齢化などのネガティブな面ももちろんありますが、日本の伝統文化、治安の良さやホスピタリティの高さなどポジティブな面も多数あります。
著者の榊淳司さんは住宅ジャーナリストとして1980年代から都内の不動産に携わられていて、不動産に関する著書も多数出されている東京の不動産業界を知り尽くした人物です。
榊さんの長年の経験から時代の流れを踏まえた上で2050年の東京はどうなっているだろうかという考察が書かれています。
榊さん自身は京都人で京都と東京の比較も面白いです。
リモートワークの増加によるライフスタイルの変化が与える影響、将来的に価値の残りやすいエリアや廃れていくのではと予測されるエリアの考察。
そして商業ビルや賃貸マンション、区分マンションなどの不動産の種類による将来の不動産価値の予測など非常に読み応えがありました。
どんなにテクノロジーが発展していても結局は人間は生身であり、生身の人間が「歩きたくなる街」こそが将来も価値が残り続ける街であるという考察には、僕も同業者として非常に納得感があります。
グローバル化が叫ばれる時代だからこそ、改めて東京という都市がどういう価値を持つことが有意義なのかということを改めて考えさせられる内容でした。

改めて、東京の魅力をお伝えします

僕も不動産業界に携わる人間として将来の東京についての考察を少し書きます。
言うまでもなく、東京は素晴らしい魅力を持った街です。
皇居を中心として江戸時代に栄えた日本橋や銀座のエリアは、現在でもビジネスの中心として栄えています。
ただ、その中にちゃんと江戸時代の風情ある建造物や跡地、老舗の飲食店が残っていて、そのコントラストは見事としか言い様がありません。
世界最大の乗降客数を誇る新宿駅。新宿エリアはビジネス街や商業エリアはもちろん、アジア最大の歓楽街といわれる歌舞伎町もあります。
近年、発展の著しい渋谷や品川エリア。
サブカル文化が根付いている秋葉原や池袋エリア。
そして、由緒正しい超高級住宅が建ち並ぶ代官山や松濤、自由が丘。
逆に「ヒルズ族」と言われる今をときめくお金持ち層が好む、赤坂や六本木エリア。
他にも特徴的な個性を持つ街はまだまだあります。

少し余談ですが駅の乗降客数の世界のランキングをご覧下さい。


トップ20の約半数を東京にある駅が占めています。
大宮や横浜を含めて首都圏という括りで言えば過半数を超えます。
たくさんの人と魅力が溢れているのが東京という都市なんですね。

この本にも書いてありますが、2050年も東京が日本の中心地であることは間違いないと思います。
インフラなどは整備され尽くしているのでこれ以上の大きな変化はなさそうな気配ですが、渋谷を筆頭に引っ切りなしに行われている再開発もしばらくは続きそうです。
日本の人口は減少していくと思いますが、札幌や名古屋や大阪、福岡などの都市は地方からの人を吸収して一定の人口を保つと思いますし、より顕著な例が東京だと思います。

一方で世界から見た東京の立ち位置は少し変わる気がしています。
今はビジネスの発展している経済都市として君臨している東京ですが、恐らく経済面ではニューヨークやロンドン、パリには差をつけられるでしょうし、アジアの中でもシンガポールや香港には敵わなくなっている可能性は非常に高いと思います。
ただ、観光地としての魅力はより強調されていく可能性はあります。
多様な食文化や歴史を感じさせる建造物は今後も魅力として残り続けるでしょうし、実は芸術分野でも非常に高いクオリティを持つのが東京です。サブカルチャーが取り上げられることが多いですが、サブカルチャーがあるということは当然メインカルチャーがあるわけです。
美術館やオーケストラなどに関しても世界屈指の質と多様性を誇ります。
海外の人からすると円安も好都合で、人気の観光地として発展していく未来はありそうです。

都市はポテンシャル十分。問題は、、、

  • 上記でも述べた通り、都市としての東京は今後も魅力を残し続けると思います。
    問題は人です。
    東京に限らず、日本人がもっと強いアイデンティティを持たないとせっかく魅力のある都市、文化を持っている国でも魅力が半減してしまうでしょう。
    今後の日本人は間違いなく高齢者が増えます。
    若い人達が相対的に減っていくわけですから、平均年齢が若い他の国よりも日本の中年から壮年の層はより努力を続ける必要があります。
    常に新しい情報をキャッチするアンテナを張り、日本の魅力を海外の方達に堂々と伝えられて始めて、魅力的な都市として評価されるのだと思います。
    今後は海外の労働者も増えるでしょう。
    逆に海外を拠点として、日本と海外を繋ぐ活躍をするような日本人も増えると思います。
    日本国内で日本人だけで頑張って発展できる時代は終わったと言って良いと思います。
    過去の成功の延命措置をするのではなく、新たな時代にあったやり方で日本人が活躍することが必要です。
    日本の首都、東京の街としてのポテンシャルの高さに疑いの余地はありません。
    でも、やはり街は住んでいる人で栄えも廃れもします。
    新しい時代に耐えうる都市なのかどうなのか。
    この命運を握っているのは他でもない、住んでいる我々です。

海外の人達に堂々と東京の魅力を伝えられる我々になっていれば、東京の街の未来は明るいのではないでしょうか?
皆さんはどう考えますか?

ではまた!

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