そういえば冷たい人になってしまっていた


小さなことなのだけど、
自分の他人への接し方を少し見直したいと思うことがあった。


職場での仕事がペアで、
いつも一緒に帰っている後輩が、
今日もう少しやるのでお先にどうぞ
と珍しく言ってきた。

もちろんお互いに仕事は多く、
本当にただ今日は片付けたいことがあって
まだ残りたいという言葉通りだったのだと思う。


私はすんなり、そうか〜、といって、
んじゃ、お先!と席を立ってロッカーへ入ってふと気づいた。



なんで、
手伝うことある?って聞いてあげなかったんだろう。と。


聞いたところで恐らく返ってくる答えは分かる。
結局先に帰っていたはず。
だけど、その言葉を発する前に、
想定される答えやその根拠が脳に流れてしまい、
口が動かなかった。

こういうことはよくあって、
社交辞令でも相手を思いやる言葉を、
私は知らず知らずのうちに相手から返ってくるであろう言葉と反応を頭に先に描いて省略していた。

荷物重そう、持つ?手伝う?大丈夫?
髪切った?
風邪引いた?お大事にね!

先回りすることは、
場面が変えれば気が利くなどと評されることもある。


思ったことを思ったまま言ったら
ケーワイなやつになるけど、
思ったときに思ったまま言わないとだめな言葉もある。


誰でも言える言葉だから、もう一捻りして言わないと、と思って悩むこともある。
だけどつまらない誰でも言える言葉でいいから、思ったときに思ったまま言わないと。


いろんな立場で、いろんな人間関係を作ってきたうちに、私は簡単なことが出来なくなっていた。
小学生の自分のほうが、よほど優しい子だったと思う。

つまんなくていいから、優しい人にまたなりたい。

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