【創作小説】佐和商店怪異集め「死者のダンスホール」
※Twitterのフォロワーさんである朝本箍さん(@asamototaga)と同じ創作お題「夜明けに溶けるミラーボール」にて書かせていただいたものです。
「芽吹さん」
呼ばれて、芽吹菫は振り向いた。大学の構内。夕方とは言え日が暮れていて、真っ暗である。
菫の前には、男女十人ほどの学生がいた。見たことの無い顔触ればかり。菫は怪訝な顔をする。
「あのね。私たち、ダンスホール行くんだけど、芽吹さんも行かない?」
「え?」
何の脈絡も無い誘いに、菫は目を点にする。
「凄く良いとこだ