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佐和商店怪異集め

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短編連作の創作小説「佐和商店怪異集めシリーズ」をまとめています。 夜はお化けがわんさか出るコンビニで働く女子大生・芽吹菫と、呑気な先輩おじさん・榊晃次郎は、どちらも霊感ありの凸…
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#ホラー

【創作小説】佐和商店怪異集め「足音と守り刀の活躍」

いつもの佐和商店。 じゃんけんに負けて倉庫に来ていた私・芽吹菫が、電気を消して売り場へ戻…

宵待昴
4か月前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「防犯カメラ」

二十四時間営業でないコンビニ・佐和商店の話。 いつもの佐和商店。 閉店まであと少しという…

宵待昴
8か月前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「幽霊の日」

※7/26の幽霊の日にちなんで 佐和商店の閉店後。 菫と榊はカウンター内にいた。菫が入口のド…

宵待昴
10か月前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「嘘にしたい夜」

「僕ね、お化け視えなくなったみたい」 「……こんな時に、直ぐ分かる嘘止めろよ、兄貴」 「だ…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「守り龍」

仕事終わりの帰り道。 今夜夜勤を組んだ天我とは店の前で別れ、一人で帰路についている。 車も…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「電話通り」

「なあ、菫。分かってるけど聞いても良いか?」 「……良いですよ。分かってますけど」 いつも…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「死者のダンスホール」

※Twitterのフォロワーさんである朝本箍さん(@asamototaga)と同じ創作お題「夜明けに溶けるミラーボール」にて書かせていただいたものです。 「芽吹さん」 呼ばれて、芽吹菫は振り向いた。大学の構内。夕方とは言え日が暮れていて、真っ暗である。 菫の前には、男女十人ほどの学生がいた。見たことの無い顔触ればかり。菫は怪訝な顔をする。 「あのね。私たち、ダンスホール行くんだけど、芽吹さんも行かない?」 「え?」 何の脈絡も無い誘いに、菫は目を点にする。 「凄く良いとこだ

【創作小説】佐和商店怪異集め「お店訪問」

「うすー晃」 「げっ、マサ」 榊はあからさまに顔を歪めた。 「マサ?」 カウンター内で隣に居…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「守り刀」

榊晃次郎は、どことも知れない真っ暗な道を駆けていた。 何かが背後から追いかけてくる。 捕ま…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「贈り物前日譚」

最近、すみちゃんの怪我が多い。 出勤して来ると、指やら腕やらに絆創膏や包帯を巻いている。…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「魔に出会うこと」

「正義」「蝶」「覚める」のお題を頂いて書いたものです。ありがとうございました。 ◆◆◆◆…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「歩道橋より」

「陽炎」「幻」「歩道橋」のお題をいただいて書いたものです。ありがとうございました。 ◆◆…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「彼岸の」

二十四時間営業でないコンビニ佐和商店の話。 店内がざわざわと煩い。 カウンター内にいた私…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「鍋パーティーinお化け屋敷」

「鍋が食いてぇ」 始まりは、榊さんのその一言だった。 私・芽吹菫は、いつもの独り言扱いして聞き流した。でも、たまたま来てた店長の吉瑞さんが、なら家でみんなで鍋やろうと言い出す。 「食べ物と、もちろんお酒も買い込んで宴会しよー!!」 「店長は酒飲みたいだけだろ」 「鍋と言ったら酒じゃん」 きっぱり言い切る吉瑞さんに、榊さんは呆れた視線を送る。 「てか本当に店長ん家でやるのか?」 「吉瑞さんの家って行ったことないですね」 思わず会話に入ってしまった。榊さんは私を見て、ニヤッと笑