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短夜怪談

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ホラー短編小説「短夜怪談シリーズ」をまとめています。一話完結の短い怖い話。
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2022年9月の記事一覧

【短編ホラー小説】短夜怪談「幻自販機」

久しぶりの残業で、帰りが遅くなった。 昼間が暑かったせいで、夜が進んでも蒸し暑い。喉が渇…

宵待昴
1年前
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【短編ホラー小説】短夜怪談「ホームにて」

早朝の駅のホームは人がまばらだ。 一人のサラリーマン男性が、ふらふらとホームの端へ歩いて…

宵待昴
1年前
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【短編ホラー小説】短夜怪談「柵から手」

Rさんはかつて九階建てのマンションに住んでいた。 「海から手が伸びてくる心霊写真ってよくあ…

宵待昴
1年前
2

【短編ホラー小説】短夜怪談「窓を叩く」

そろそろ寝ようかという頃。窓の向こうから コンっ……カリ……コンっ……カリ…… という軽…

宵待昴
1年前
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【短編ホラー小説】短夜怪談「祝い花」

近所に、新しい飲食店が出来ていた。 その出入口に、大きな胡蝶蘭がいくつか並んでいた。たく…

宵待昴
1年前
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【短編ホラー小説】短夜怪談「テレビ前」

Sさんの家のテレビ前には、物を置ける少しばかりのスペースがある。 そこには、愛らしい小さな…

宵待昴
1年前
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【短編ホラー小説】短夜怪談「幽霊画」

「個展 幽霊画 入場無料」と書かれた看板を見付けて、会場に入ってみた。 所狭しと老若男女、様々な幽霊が描かれている。面白い。 中年の男性客が一人いて、私を見るなり勢い良く話しかけてきた。 内容は、展示物の罵詈雑言。 良く分からないけど、もの凄く悪く言うな、この人。良い気分がしない。 だから、彼の後ろで画の顔がすごい形相で彼を睨み、幽かな手がその肩を鷲掴んでいることは黙っておいた。 #ホラー小説が好き