わたしのHAMACHI Vol.05 -ミッフィ様-
【感謝の気持ちを示したくて、対価はすごく悩みました】
対談者
【ミッフィ】
医療機器メーカー勤続20年以上。法規制対応業務に従事し、コンプライアンスには敏感。一方、プライベートではアマチュアジャズバンドで活動し、固い頭を少しでも柔らかくしたいと思っている。出身はうーやんと同じ九州!同郷ということで意気投合した(笑)
【うーやん】
合同会社サブマリン メンタリング事業リーダー
■出会いのきっかけは研修でたまたま同じグループになったこと
ー本日はよろしくお願いします
ミッフィ(以下ミ):よろしくお願いします。
うーやん(以下う):よろしくお願いします。ミッフィ久しぶり!
ーまずはじめに、お二人はどのようなきっかけでお知り合いになったのでしょうか
ミ:会社から、静岡県の三島市という所にフィールドワーク研修に行くように言われて参加した際に、うーやんと同じグループのメンバーでした。研修の内容やメンバーとの関わり方に悩んでた時に「自分なりの参加方法でいいよ」と言ってもらえたり、サポートしてもらったことがありがたかったです。研修の最後に、お互いにポストイットでメッセージを送り合う時間があって、うーやんに「私のカウンセリングをしてください」とメッセージを書きました。
う:なんとなくメンタリングやりたいと思っていて、ミッフィにはそれを伝えてなかったのに、そう言ってもらえたのがめちゃめちゃ嬉しかったです。私のターニングポイントで、宝物のようなポストイットです。その後の打ち上げで、実はやってみたかったんだよね、という旨を伝えました。
ー実際にメンタリングするまでに至ったきっかけはなんだったのでしょうか
ミ:何ヶ月か後に、うーやんに「テストユーザーになってほしい」と連絡をもらったのがきっかけです。
う:サブマリンを法人化したとき、私が熱狂することとしてメンタリング事業をやっていくことを宣言しました。その時にまずミッフィの顔が浮かんだので連絡しました。受けてもらえるかなーって心配だったけど。
ミ:私もその時ちょうど仕事でも悩んでいたので、誰かに相談したかったタイミングだったんです。プロに頼む手もあったけど知らない人だとハードルも高いし、知ってる人だし、地元も近いし、お願いすることにしました。
■会社での悩みごとと一緒に向き合ってくれた
ーメンタリングとは具体的にどういうことをされたのでしょうか
う:まずは悩み事をヒアリングしました。悩み事を紐解いて行く中で、次は具体的に深掘りする2つのテーマを2人で決めました。そのテーマについて考えたり、行動を変える、ということを一緒にやってみました。
ミ:そのうちの一つは、仕事の進め方についてでした。色々な部署と相談しながら進めていくプロセスが上手くいっていなかったんです。具体的には、正しいことを正しく相手に伝えているつもりなのに、納得してもらうのが難しい場面が多く、イラッとしてしまっていました(注:ミッフィの部署は法務関係の部門で、全社に法律を遵守してもらうことを伝える立場にある)。そんな時にどういう風に対処すればいいのか悩んでいました。
う:ミッフィが悩んでいるのがどういう環境で、どういう関係者がいるのか、客観的な視点で棚卸しをして、その中からぶつかってしまっているコミュニケーションの場面を抽出しました。各々の場面で、相手はなぜ受け入れないスタンスになっているんだろう、と二人で深掘りをしていきました。私自身の会社内での経験から、各々のバックボーンや考え方を一旦受け入れてみてから合意形成をはかるステップを踏んでみると上手くいったことがありました。それを考慮しつつ、ミッフィの場合だとどういうやり方になるか、という視点で深掘りしました。その対話の中でミッフィが納得するやり方を探っていく、というアプローチでした。
■自分が変わることで、周りにも変化が現れた
ー実際に一緒に考えてみて、どのよう変化がありましたか
ミ:具体的な話を深掘りして、うーやんだったらこうするっていう話もしてくれたので、実際の場面でも想像しやすかったです。事例を交えて絵を描いてくれたりして、頭に浮かんでくるようになって。今まではメールに強い口調でブワーっと書いて、送ってから「あぁ・・こんなこと書いちゃった・・・」となっていたところが、ほとんど無くなった。相手の気持ちを考えることができるようになったことで、メールも強い書き方にならなくなりました。
ー他部門との関係性にも変化がありましたか?
ミ:他部門の方々からは「話しかけやすくなった」と言われました。
う:すごくないですかこれ!?相手がいることだから、ミッフィが変わってもその結果相手がどう感じるかは相手次第ですもんね。実は「もし相手に伝わらなかったとしても、自分の行動から変えることは大切だよ」ということはメンタリングの中で二人で確認もしていました。相手との関係性にすぐに変化が出たことは僕もすごいと思いました。
■感謝の気持ちを示したくて、対価はすごく悩みました
ーどのような対価をお渡しされたのでしょうか
ミ:実はすごく悩んで、3つくらいから選んでもらいました。うーやんが気を遣うようなものは避けたかったんです。最終的にはふるさと納税になりました。私が納税して、その返礼品をうーやんに対価としてお渡ししました。HAMACHIの話を聞いた時から、対価が難しそうだと感じてはいました。
う:ミッフィは誠実な方なので、ちゃんとした対価にしなきゃいけない、自由度の中で悩んでたんだと思います。ちなみに「候補1:三島に飲みにいく飲み代と運賃」、「候補2:うーやんが好きなプロレスのチケット」、「候補3:地元の長崎にふるさと納税するから返礼品はうーやんが選んでください」、でした。
ミ:高すぎても安すぎてもなぁ、と。制約がないのですごく悩みました。
う:種類も量も全て自由でいいとお願いしているので、逆に悩ませることになったのかも。でもすごい考えてくれたこと自体もすごく嬉しかったけど。ミッフィーは寄付も出来るし、私は地元を知ってもらえて応援もしてもらえる。Win-Winの対価です。そして美味過ぎました(笑)。
ーミッフィが「うーやんが喜ぶこと」を真剣に考えられていたことが伝わってきました。
ー価値交換をしてみて、感じたことを教えてください
う:メンタリングの価値は、実際に行動や環境に変化が現れることです。今回は職場のコミュニケーションに効果が出せたことが一番嬉しいです。その価値に対してだけではなく、私のことも考えて対価を考えてくれたことが嬉しかった。同じ量の対価でも、相手のことを考えてくれるということがまさにHAMACHIの目指す姿です。
ミ:感謝の気持ちを示したいという想いだったので、想いを凝縮したお返しでした。現金を渡すのとは違う重みがありました。いつもより「本当にありがとうございました」という気持ちになれました。そういう意味でHAMACHIの仕組みは良いと思いました。
う:サクラなのか!?というくらいありがたいお言葉です笑
ーそれでは最後に一言お願いします
う:三島の研修が始まりでしたが、ミッフィはジャズバンドやっていて、私の地元開催の時に観にかせてもらったり、いいご縁をいただけました。今後も良い関係性を築いていけたらと思っています。
ミ:三島の研修の時、会社から「違った環境でいろんなことを学んでこい」と言われて飛び出したのがきっかけで、全然違う考え方や価値観に触れられました。うーやんとのメンタリングでも、今まで思いもつかなかったようなことをいっぱい学べて、本当にありがたい出会いをさせてもらったと思っています。考え方を変えられたおかげで、私は現在、今後会社の中核を担っていくであろう社内メンバーと一緒に提案型のプロジェクトに参画しています。文句ばっかり言っていた去年のままだとそういうメンバーにもならなかったと思います。今は前向きな意見を、心から発言できていいます。これはものすごくうーやんのおかげです。ふるさと納税の感想を伝えてくれたり、バンドも観に来てくれたり、すごく話しやすい間柄なので、今後も仲良く、また相談に乗っていただければと思っています。
う:どんなにわかっても行動を変えるっていうのは勇気がいることだと思います。本当にすごいと思います。今後ともよろしくお願いします。
文、インタビュー:山谷文彦(合同会社サブマリン)