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「歌ってみた」セルフMIXのメリット/デメリット

今回は"歌ってみた"MIX作業についての記事です。

先に結論として、セルフにせよ依頼するにせよ
「一長一短がある」ので、一概にどちらがいいとはいえません。

答えのようで答えになっていない結論ですが、以下に理由を書いていきます。

"歌ってみた"のMIX

広義では個別に録音した楽器などの複数音源をひとつにまとめることです。"歌ってみた"ではオケに歌を合わせる作業のことですね。

歌を録音した後のノイズ処理、ピッチ補正、エフェクト、音の配置や量バランスの調整が主な作業になります。

セルフミックスのメリット/デメリット

ここから、今回の記事の主題です。
自分はセルフでしていますが、以前、友人のボカロPの曲をカバーした際に、ミックスしてもらった経験もあります。そのときに感じたことも含めての個人的な所感です。

セルフミックスのメリットは、自分好みにできること

音の配置(パン)エフェクト、ピッチ補正を含むトータルバランスを自分の好みにできることがセルフミックスのメリットです。

例えば、AメロBメロはあえて抑えて、サビで一気に盛り上げたい!と全体構成を考えて歌ったとします。サビはちょっと大きめのほうがこの曲にあっていると思っていたのに、MIXを依頼したら音量を整えられていて平坦な印象になってしまった、とか起こり得ると思います。

音の好みは個人差があって、どのような表現をしたいか含めて伝えるのが難しいので、「自分の好みにできる」というのは利点だと思います。

デメリットは、客観的にみれないこと

自分では良いと思っていても、聴いてくれた方がどう思うかはまた別なので、このあたりが難しい所です。料理と似ていて、濃い味が好きな人もいれば、薄いほうが好みという人もいるし。

個人的には、自分で納得できる作品を制作することで、結果的に聴いてくださった方に伝わるものがあると思ってはいます。

あと、デメリットとして、作業しながら繰り返し聴いて、聴き慣れてしまって良い悪いがわからなくなってしまったり、聴きやすさを重視しすぎて細かいピッチの補正をしすぎて逆に不自然になっていたりしても気がつかなかったりといったことが挙げられます。

深夜まで作業して、これはいい!と充実感に満たされて一晩寝て、翌日聴いたら「あれ!?」ってこともあったりします。(カレーは一晩寝かせたら美味しくなるのに音楽はならないんですよね。このあたりも料理と似てたらいいのに…。)

ミックス依頼するメリット

客観的にみて調整してくれる、ミックス作業の時間をほかにあてられる、このあたりは大きいと思います。

また、ミックスを依頼したときの利点として「自分の発想にないアプローチをしてくれる」ことが挙げられます。これは機材、技術面のほか、センスも影響します。セルフでの制作ではなく、第三者のテイストを入れることで表現の幅が広がる。これが依頼する最大のメリットかなと思います。

セルフミックスの最大のメリットとは

ここまでの内容をみると「ミックス依頼したほうがいいじゃん」と思われるかもしれませんが、実はセルフミックスにはとても良い利点があります。

それは「自分の歌の良い箇所/悪い箇所に気がつくことができる」ことです。

作業しながら繰り返し聴くので、良い/悪いに気がつき、歌唱力の向上に繋がることが最大の利点だと個人的に思っています。

例えば自分の場合、ミックス作業しながら歯列音が気になることがあって「さしすせそ」の発声に気をつけるようになったり、音程外れているな、発声が安定していないな、とか繰り返し聴いて気がつくことも多くありました。

セルフミックスを繰り返すことでミックス技術とあわせて歌の上達に繋がるは良い点だと思います。

どっちもやってみるという選択肢

冒頭に結論から入りましたが、セルフミックス、依頼どちらも一長一短あるので、どっちもやってみて、自分に合う方法を模索する、というのが良いと思います。

自分は制作過程も楽しみなのでセルフでやっていますが、好みを理解して素材の持ち味を引き出しつつ、テイストを加えてより完成度の高い作品を制作してくれるミックス師さんに出会えれば依頼するのもありだと思っています。

楽しみながら、自分が納得できる作品を制作できるのがいちばんですよね。

Suay

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