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じゅーつ

 7月下旬、世間の学生たちは夏休みに入り始めている一方で、ワタシは友人を誘って、ミッション・インポッシブルのレイトショーを観に行っていた。

 映画自体は、昨今のトレンドであるAIをとりあげつつ、シリーズの見どころであるアクションが冴えわたっていて、約3時間があっという間に感じた。
 私と友人は、間に3席ほど空けて、離れた席に座っていたのだが、その間に座ったのは外国人の夫婦だった。観覧したのは吹替だったので、「なぜ?」という感じだった。おまけに、ちょっとしたコメディシーンが流れるたびに、アメリカンなリアクションや笑いが飛び出し、終始、鬱陶しかったことを覚えている。

 案の定、上映終了後、友人の第一声は、「あいつら、まじうぜー」だった。外国人の愚痴はそこそこにして、カー、バイクアクションについてはなしていたところ、友人は最近バイクに乗っていないことがわかった。連日35℃以上と非常に暑かったので無理もなかったが、彼をきっかけにバイクに乗り始めた自分としては、残念ではあった。

 そこから、映画の感想をまじえながら、バイクは朝や夜乗れば気持ちいいことを改めて淡々と話し続けた結果、なんと、彼の口から「明日、どっかいってみる?」という誘いがきた。もちろん二つ返事でOKし、ツーリングへいくこととなった。

 7月下旬某日朝、某所、彼は待ち合わせ時間へ来なかった。朝が非常に弱いことは知っていたので、ちょっとした不安はあった。到着前にラインが来ていたので寝坊したわけではないこともわかっていた。

 10分後、彼は到着した。

「(最近買った)レイバンのサングラスをもってくるかで悩んでて、遅れた」

女の子とデートするときも同じセリフを言ってほしいと思った。

 その後、当初予定していた通り、秩父へ向かうこととした。なんでも、彼は、秩父の山間部は行ったことはあるが、市街地は行ったことはないという珍しい人間だった。

 秩父へ到着し、まず向かったのは秩父神社だった。いわゆるパワースポット的な場所は、わたしたちの大好物だったので、夏を感じながら、境内で休憩していた。

 「じゅーつ見た?」そう、聞こえたので、
 「え、ジュース?」と答えると
 呪術廻戦のことだった。

 その後、今季第二シーズンをやっている呪術廻戦について30分くらい解説していただいた。以前も解説をされて第一話を見たが結局続かなかったのだが、今回はなんとなく興味が湧いた。夏の魔法だろうか。
 
 結局、いまさらながら、呪術廻戦0を鑑賞し、第1シーズンを見終え、第2シーズンをタイムリーで見ているところまで追いついた。なかでも、第2シーズンのOPのキタニタツヤ「青のすみか」は秀逸であった。

 

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