中根すあまの脳みその30

一昨日、新型コロナウイルスの影響により、3月27日の単独公演を予定通り開催できないということが決まった。
マネージャーからその連絡の電話が入ったとき、わたしは家で爆睡していて、電話の通知音で飛び起き、マネージャーの名前の文字を見て飛び出た(そんな言い方はしない)のだが、
その内容は寝起きすぎる頭にはどうにも理解し難く、衝撃的だった。
ちょうどその日に、アルコール消毒液の設置についてやマスク着用の呼び掛けなどをツイートする予定だったのだが、そんな程度の対策じゃ到底足りないであろう現状を突きつけられ、恐怖を感じた。
とはいえ諦めたくない。
わたしの思い、それは希望であったり、感謝であったり、はたまた怒りであったりが、つまりに詰まった単独公演だ。
60人キャパごときがなにを言う、と思うかもしれない。そこまで期待してねえよ、と思うかもしれない。だが、わたしにとっては大事な大事なことなのである。
最善の方法を考えたい。

決断が遅れてしまっていること、本当に申し訳ありません。心からお詫び申し上げます。
チケットをご購入いただいた方、取り置きをしてくださった方、ご都合を合わせてくださった方、本当にありがとうございます。
そんな皆さまの期待を裏切ることのないよう、善処して参ります。



そんなこんなでわたしは、忙しなく高校の卒業を迎える。来週2日に迫った卒業式は、30分で閉式するような内容に変更され、同級生たちは不満をもらしている。
わたしは、30分にすることで、効率的でスマートになった卒業式を、来年度以降も続ければいいと思っている。
卒業を前にしてわたしが強く思うのは、


「もう5階まで上がらなくていいんだーー!」


である。
3年生は教室が4階と5階で(なぜ2年間の学校生活を耐え抜いた3年生が最も苦労せねばならんのだ、と思うが意地悪なやつだと思われそうなのでそれは言わない)、わたしは1、2年生の頃にずっと「せめて4階にしてください」と神に祈ってきた。
それなのに、神は無常にもわたしを5階のクラスにお分けになられた。
オー!ジーザス!!という感じである。


わたしの通う高校は神奈川の僻地にあって、窓の外から見える景色はジブリ感漂うド田舎なので、5階まで上がると、町全体と大きな山が見渡せる絶景が広がっている。
毎朝、ひいひい言いながら終わらない階段をのぼる、のぼる、のぼる。もう一生教室になんてたどり着かないのではないか、と思い始めた頃に絶景が現れる。そんな毎日だった。
校庭で体育の授業を受けたあとや、35度を超える猛暑日などは、さらにその壁が高く、急に見えた。
とんでもない絶壁に見えた。

しかし、わたしは卒業する。
そんな日々ともおさらばなのだ。
「もう5階まで上がらなくていいんだーー!」
高らかに叫んで、3年間の高校生活の幕を閉じたいと思う。

(そんな文句を言いながら過ごしていた日々、5階からの綺麗な眺め、遅刻ギリギリで階段を駆け上がったときの激しい息切れ、その全てが思い出になると思うと少し寂しい気もする、が)

さらば女子高生!
君は君で、勝手に楽しくやっててくれ!!

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